MedAnビデオ喉頭鏡を用いた狭隘な環境下での気管挿管の可能性

「I. はじめに」 プレホスピタルや災害現場において緊急で気管挿管が必要となる状況がある. 気管挿管は確実に気道確保が可能な処置であるが, 不確実な気道確保は傷病者の生命を危険にさらす可能性がある. 救急現場において確実な気道確保は最も緊急性が高く, 最も重要な処置の一つと考えられる. 通常, 気管挿管は患者の頭側から喉頭鏡を使用し行われているが, 乱雑な現場や, 狭隘な環境下, 救急車内での急変に対する緊急処置などでは, 患者の頭側に位置することは困難なことがあり, その場合は気管挿管を諦めて用手的気道確保を行うか, 盲目的経鼻気管挿管, 指ガイドによる気管挿管, もしくは緊急での外科的気道...

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Bibliographic Details
Published inJapanese Journal of Disaster Medicine Vol. 29; no. 3; pp. 220 - 221
Main Authors 大谷, 義孝, 小室, 奈央, 加地, 正人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本災害医学会 25.10.2024
日本災害医学会
Japanese Association for Disaster Medicine
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Summary:「I. はじめに」 プレホスピタルや災害現場において緊急で気管挿管が必要となる状況がある. 気管挿管は確実に気道確保が可能な処置であるが, 不確実な気道確保は傷病者の生命を危険にさらす可能性がある. 救急現場において確実な気道確保は最も緊急性が高く, 最も重要な処置の一つと考えられる. 通常, 気管挿管は患者の頭側から喉頭鏡を使用し行われているが, 乱雑な現場や, 狭隘な環境下, 救急車内での急変に対する緊急処置などでは, 患者の頭側に位置することは困難なことがあり, その場合は気管挿管を諦めて用手的気道確保を行うか, 盲目的経鼻気管挿管, 指ガイドによる気管挿管, もしくは緊急での外科的気道確保を行うことになる. 今回, 我々はMedAnビデオ喉頭鏡(NISSEI ECO CO., 神奈川)を用いて, 患者の頭側からのアプローチを必要としないで, 気管挿管を遂行する方法を検討した.
ISSN:2189-4035
2434-4214
DOI:10.51028/jjdisatmed.29.3_220