3回目の測定で抗AQP4抗体の陽性化を認めた難治性両視神経炎の1例

3回目の測定で抗AQP4抗体陽性所見が得られた再発性難治性両視神経炎の1例を経験した.52歳女性.前医で両眼視神経炎に対しステロイドパルス療法を施行されたが,再発を認め紹介受診.抗AQP4抗体(CBA法)含め自己抗体は陰性.再発性視神経炎の診断でステロイドパルス療法を施行.その後も再発を繰り返し,両眼の視神経炎の再発を認めた.この時点でも抗AQP4抗体は陰性.5回目の再発時において抗AQP4抗体が陽性を認めた.ステロイドパルス療法は奏功せず血漿交換療法を施行した.NMO spectrum disordersでは抗AQP4抗体の陽転化を認める症例があり,再発を繰り返す難治症例では複数回の測定が望...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in神経眼科 Vol. 32; no. 3; pp. 280 - 284
Main Authors 小川, 雄, 酒井, 勉, 河野, 優, 高橋, 利幸, 藤原, 一男, 敷島, 敬悟
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経眼科学会 25.09.2015
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:3回目の測定で抗AQP4抗体陽性所見が得られた再発性難治性両視神経炎の1例を経験した.52歳女性.前医で両眼視神経炎に対しステロイドパルス療法を施行されたが,再発を認め紹介受診.抗AQP4抗体(CBA法)含め自己抗体は陰性.再発性視神経炎の診断でステロイドパルス療法を施行.その後も再発を繰り返し,両眼の視神経炎の再発を認めた.この時点でも抗AQP4抗体は陰性.5回目の再発時において抗AQP4抗体が陽性を認めた.ステロイドパルス療法は奏功せず血漿交換療法を施行した.NMO spectrum disordersでは抗AQP4抗体の陽転化を認める症例があり,再発を繰り返す難治症例では複数回の測定が望ましい.
ISSN:0289-7024
2188-2002
DOI:10.11476/shinkeiganka.32.280