不安うつ病尺度の開発と信頼性・妥当性の検討

本研究の目的は、「不安うつ病尺度(Anxious Depression Scale; ADS)」の開発であった。不安障害にうつ病を併発した患者114名、うつ病を併発していない不安障害患者153名、大うつ病患者80名、大学生97名を対象に質問紙調査を行った。ADSは「行動・情動症状」、「身体症状」、「攻撃的情動(動的情動)」、「非攻撃的情動(静的情動)」の4因子で構成され、内的整合性は高かった(α=0.72〜0.92)。また、ADSは他の対象者と比較して不安うつ病患者において有意に高得点であり、うつ症状評価尺度と中程度の正の相関関係にあった。以上の結果から、ADSは高い信頼性と妥当性を有すること...

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Published in行動療法研究 Vol. 39; no. 2; pp. 87 - 97
Main Authors 巣山, 晴菜, 野口, 恭子, 兼子, 唯, 鈴木, 伸一, 貝谷, 久宣, 横山, 知加, 小松, 智賀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本認知・行動療法学会 31.05.2013
日本行動療法学会
Subjects
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ISSN0910-6529
2424-2594
DOI10.24468/jjbt.39.2_87

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Summary:本研究の目的は、「不安うつ病尺度(Anxious Depression Scale; ADS)」の開発であった。不安障害にうつ病を併発した患者114名、うつ病を併発していない不安障害患者153名、大うつ病患者80名、大学生97名を対象に質問紙調査を行った。ADSは「行動・情動症状」、「身体症状」、「攻撃的情動(動的情動)」、「非攻撃的情動(静的情動)」の4因子で構成され、内的整合性は高かった(α=0.72〜0.92)。また、ADSは他の対象者と比較して不安うつ病患者において有意に高得点であり、うつ症状評価尺度と中程度の正の相関関係にあった。以上の結果から、ADSは高い信頼性と妥当性を有することが明らかにされた。
ISSN:0910-6529
2424-2594
DOI:10.24468/jjbt.39.2_87