網膜神経節細胞の形態学的・機能的多様性

マウスやウサギ,霊長類などの哺乳類の網膜には,形態学的・機能的に多様な網膜神経節細胞があることがわかってきた.形態学的には,樹状突起の形態や層構造によって少なくとも11種類の網膜神経節細胞があることが知られている.また,機能的にも,異なる種類の網膜神経節細胞が報告されており,たとえば,動きを検出する方向選択性神経節細胞やBlue-ON/Yellow-OFF神経節細胞,ローカルエッジディテクター,内因性光感受性網膜メラノプシン神経節細胞などが知られている.本稿では,これら網膜神経節細胞の形態学的・機能的多様性を概説するとともに,その視覚形成や病態生理へのかかわりについて議論する....

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Bibliographic Details
Published inNeuro-Ophthalmology Japan Vol. 32; no. 4; pp. 358 - 365
Main Author 小泉, 周
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経眼科学会 2015
The Japanese Neuro-Ophthalmology Society
Subjects
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ISSN0289-7024
2188-2002
DOI10.11476/shinkeiganka.32.358

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Summary:マウスやウサギ,霊長類などの哺乳類の網膜には,形態学的・機能的に多様な網膜神経節細胞があることがわかってきた.形態学的には,樹状突起の形態や層構造によって少なくとも11種類の網膜神経節細胞があることが知られている.また,機能的にも,異なる種類の網膜神経節細胞が報告されており,たとえば,動きを検出する方向選択性神経節細胞やBlue-ON/Yellow-OFF神経節細胞,ローカルエッジディテクター,内因性光感受性網膜メラノプシン神経節細胞などが知られている.本稿では,これら網膜神経節細胞の形態学的・機能的多様性を概説するとともに,その視覚形成や病態生理へのかかわりについて議論する.
ISSN:0289-7024
2188-2002
DOI:10.11476/shinkeiganka.32.358