精神遅滞児の社会的スキル訓練 : 最近の研究動向(展望論文)
本論文は,精神遅滞児の社会的スキル訓練に関する研究を評論することを目的とした。まず初めに,精神遅滞児が学校や地域に適応するためには適切な社会的スキルを学習しなければならないことを強調した。次に,社会的スキル訓練を,随伴的強化法,モデリング法・仲間媒介法,組合せ法,そして環境操作法の5つの技法に分類し,それぞれの研究について検討した。その結果,精神遅滞児の社会的スキル訓練は,社会的スキルのアセスメント,標的行動の選択に検討の余地が残されており,今後,社会的妥当性の高い社会的スキルが教授される必要があること,及び般化を促進する技法が開発されることが社会的スキル訓練研究の大きな課題であることを指摘し...
Saved in:
Published in | 行動療法研究 Vol. 12; no. 1; pp. 9 - 24 |
---|---|
Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
30.09.1986
日本行動療法学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0910-6529 2424-2594 |
DOI | 10.24468/jjbt.12.1_9 |
Cover
Loading…
Summary: | 本論文は,精神遅滞児の社会的スキル訓練に関する研究を評論することを目的とした。まず初めに,精神遅滞児が学校や地域に適応するためには適切な社会的スキルを学習しなければならないことを強調した。次に,社会的スキル訓練を,随伴的強化法,モデリング法・仲間媒介法,組合せ法,そして環境操作法の5つの技法に分類し,それぞれの研究について検討した。その結果,精神遅滞児の社会的スキル訓練は,社会的スキルのアセスメント,標的行動の選択に検討の余地が残されており,今後,社会的妥当性の高い社会的スキルが教授される必要があること,及び般化を促進する技法が開発されることが社会的スキル訓練研究の大きな課題であることを指摘した。 |
---|---|
ISSN: | 0910-6529 2424-2594 |
DOI: | 10.24468/jjbt.12.1_9 |