低酸素脳症後の記憶障害に対する身体活動介入の効果 シングルケーススタディ
「I 緒言」 記憶障害は, 頭部外傷, 脳卒中, てんかん, 多発性硬化症といった様々な脳損傷により生じる. 中でも脳卒中患者の3分の1においてみられると報告されている(Doornhein and deHaan, 1998). しかしながら, 機能的な回復が得られにくく, さらに, 患者の自立や社会参加に向けたリハビリテーションが難しいことが問題である(Tatemichi et al., 1994). これまで, 記憶障害に対するリハビリテーションでは主に環境調整, 学習法の改善, 代償手段の利用, グループ訓練, といった方法が提唱されてきた(綿森・本多, 2005). これらの方法は, 個...
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Published in | Taiikugaku kenkyu Vol. 63; no. 2; pp. 827 - 836 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
Tokyo
一般社団法人 日本体育学会
10.12.2018
日本体育学会 Japan Science and Technology Agency |
Subjects | |
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ISSN | 0484-6710 1881-7718 |
DOI | 10.5432/jjpehss.18036 |
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Summary: | 「I 緒言」 記憶障害は, 頭部外傷, 脳卒中, てんかん, 多発性硬化症といった様々な脳損傷により生じる. 中でも脳卒中患者の3分の1においてみられると報告されている(Doornhein and deHaan, 1998). しかしながら, 機能的な回復が得られにくく, さらに, 患者の自立や社会参加に向けたリハビリテーションが難しいことが問題である(Tatemichi et al., 1994). これまで, 記憶障害に対するリハビリテーションでは主に環境調整, 学習法の改善, 代償手段の利用, グループ訓練, といった方法が提唱されてきた(綿森・本多, 2005). これらの方法は, 個々の症例の重症度や障害の特徴を踏まえ, テーラーメイドに組み合わせた上で, 患者の能動的参加を促進する(三村・小松, 2003)といった理論的枠組みのもと工夫して実施される. それらの方法についての有用性に関する報告は多々あるものの, 重度者には実施が不適切な場合があるという指摘もある(Cicerone et al., 2011). |
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Bibliography: | ObjectType-Case Study-2 SourceType-Scholarly Journals-1 content type line 14 ObjectType-Feature-4 ObjectType-Report-1 ObjectType-Article-3 |
ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
DOI: | 10.5432/jjpehss.18036 |