口腔にかかわるQOL評価の試み : Oral Health Impact Profile-49日本語版の信頼性の検討

歯科保健関連QOL尺度の1つであるOral Health Impact Profile (OHIP)は,「機能的な問題」「痛み」「不快感」「身体的困りごと」「心理的困りごと」「社会的困りごと」「ハンディキャップ」の7領域,49項目からなる。今回,OHIP-49日本語版を作成し,某共済組合員8,116名を対象に自記式調査を行った。質問紙の回答率は90%(7,277名)であった。本研究の目的は,0HIP-49日本語版の信頼性(再現性と内的整合性)を検討することである。再現性は,某事業所職員30名を対象とした再検査法によって評価した。その結果,各項目のк値,および1回目と2回目の領域スコアの相関係数...

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Published in口腔衛生学会雑誌 Vol. 52; no. 1; pp. 36 - 42
Main Authors 井手, 玲子, 筒井, 昭仁, 山本, 良子, 上野, くみ子, 常岡, 正廣, 溝上, 哲也, 吉村, 健清
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 口腔衛生学会 2002
日本口腔衛生学会
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Summary:歯科保健関連QOL尺度の1つであるOral Health Impact Profile (OHIP)は,「機能的な問題」「痛み」「不快感」「身体的困りごと」「心理的困りごと」「社会的困りごと」「ハンディキャップ」の7領域,49項目からなる。今回,OHIP-49日本語版を作成し,某共済組合員8,116名を対象に自記式調査を行った。質問紙の回答率は90%(7,277名)であった。本研究の目的は,0HIP-49日本語版の信頼性(再現性と内的整合性)を検討することである。再現性は,某事業所職員30名を対象とした再検査法によって評価した。その結果,各項目のк値,および1回目と2回目の領域スコアの相関係数により,再現性は良好であると判断した。また,領域ごとのクロンバックのα係数はすべての領域で0.8以上であったことから,内的整合性の基準を満たすと判断した。今後さらに,さまざまな対象にOHIP-49日本語版を適用し信頼性のみならず妥当性の検討を実施することで,0HIP-49日本語版の活用は可能であると考える。
ISSN:0023-2831
2189-7379
DOI:10.5834/jdh.52.1_36