遠隔シミュレーションを活用した鎮静実践セミナーの試み

日本医学シミュレーション学会SED委員会は、処置時鎮静に関わる多職種対象のシミュレーション講習会を開催している。今回、遠隔シミュレーションを活用して、看護師を対象にしたオンライン鎮静実践セミナー(SED Online)を試行した。SED Online 施行前後に参加者 12 名の鎮静ガイドラインに対する共感度の変化を分析し、遠隔シミュレーションによる学習効果の検討を行った。18 の設問に対し、「鎮静を行う前に適切な絶飲食時間を設定する(P = 0.014)」「患者が心肺抑制の危険がなくなるまで観察する(P = 0.014)」の 2 項目で有意に受講前より受講後での共感度の改善が認められた。SE...

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Published in日本シミュレーション医療教育学会雑誌 Vol. 10; pp. 32 - 37
Main Authors 鈴木, 智文, 羽場, 政法, 助永, 親彦, 植木, 隆介, 古谷, 健太, 駒澤, 伸泰
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本シミュレーション医療教育学会 2022
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Summary:日本医学シミュレーション学会SED委員会は、処置時鎮静に関わる多職種対象のシミュレーション講習会を開催している。今回、遠隔シミュレーションを活用して、看護師を対象にしたオンライン鎮静実践セミナー(SED Online)を試行した。SED Online 施行前後に参加者 12 名の鎮静ガイドラインに対する共感度の変化を分析し、遠隔シミュレーションによる学習効果の検討を行った。18 の設問に対し、「鎮静を行う前に適切な絶飲食時間を設定する(P = 0.014)」「患者が心肺抑制の危険がなくなるまで観察する(P = 0.014)」の 2 項目で有意に受講前より受講後での共感度の改善が認められた。SED Onlineは一定の学習効果を認めたが、遠隔シミュレーションによるテクニカルスキルの習得は困難であり、その補完が今後の課題である。
ISSN:2187-9281
2436-4452
DOI:10.50950/jasehp.2022-10-10