いわゆる自閉症児の学校適応に関する追跡研究(4) : 自閉症状の消失した児童について(第7回日本行動療法学会大会一般演題抄録,<特集>行動分析・行動評価に関する問題)
「I. はじめに」本研究は, インテーク時に自閉症またはその疑いで来室した児童のうち, 指導の経過において自閉症状が消失した例についての追跡研究である. 「II. 方法」1)対象児:T.M.(男)精神遅滞, 普通学級(ことばの教室通級), K.Y.(男)M.B.D., 普通学級(多動行動改善のため), M.S.(男)M.B.D., 普通学級(情障学級通級), M.N.(女)精神遅滞, 特殊学級(発語困難のため) 2)調査方法:5種のチェックリスト(T-CLAC行動変容, 言語発達, 学校適応, 学習適応)による. また, 原則として学校訪問(担任との面談, 授業参観)も行う. 「III. 結果...
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Published in | 行動療法研究 Vol. 7; no. 2; pp. 45 - 46 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
30.04.1982
日本行動療法学会 |
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Summary: | 「I. はじめに」本研究は, インテーク時に自閉症またはその疑いで来室した児童のうち, 指導の経過において自閉症状が消失した例についての追跡研究である. 「II. 方法」1)対象児:T.M.(男)精神遅滞, 普通学級(ことばの教室通級), K.Y.(男)M.B.D., 普通学級(多動行動改善のため), M.S.(男)M.B.D., 普通学級(情障学級通級), M.N.(女)精神遅滞, 特殊学級(発語困難のため) 2)調査方法:5種のチェックリスト(T-CLAC行動変容, 言語発達, 学校適応, 学習適応)による. また, 原則として学校訪問(担任との面談, 授業参観)も行う. 「III. 結果および考察」対象児は, 普通学級在籍児と特殊学級在籍児の二群に大別できる. 前者は教科学習の進歩は認められるものの, 学級や学級適応上の問題が次第に表面化してきている. T.M.は普通学級における集団適応と学習適応上の問題が見られてきている. M.S.は教科学習上においては高い達成を示しているが, 集団適応上の問題が認められ, 他の児童におかしな子, いたずらをする子として扱われている. K.Y.は学習上の伸びは認められるものの, 対照とする児童の相対的達成度が高いために, 学級内では低い評価を受けているが, 適応上の問題はほとんどない. 一方, 後者の特徴は学習面での伸びは遅々としているものの集団適応上の問題の改善が認められる. M.N.は教科学習上の問題はもつが教室内行動に改善が認められた. H.T.は視覚―運動回路の改善やことばの表出が徐々に可能となってきている. H.T.の場合ことばの改善が対人関係の改善をもたらすようになってきている. |
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ISSN: | 0910-6529 2424-2594 |
DOI: | 10.24468/jjbt.7.2_45 |