心臓血管外科術後急性期に行った負荷輸液の後方視的検討—HES130/0.4と5%アルブミンの比較

【目的】 心臓外科の周術期管理において,最適な輸液戦略は確立していない。HES 130/0.4が5%アルブミン製剤の代替薬として安全に使用できるか検討した。【方法・結果】 2014年4月1日から2015年3月31日までにICUに予定入室した非透析患者の心臓外科症例のうち,入室後に負荷を必要としなかった症例とアルブミン製剤もしくはHES製剤による輸液負荷を要した症例88例を対象とした。負荷群,HES群,5%アルブミン群にわけ,後方視的に検討した。3群間で手術当日の水分バランス,腎障害の有無,ICU入室期間,入院期間に差を認めなかった。【結論】 心臓外科術後の輸液戦略において,HESはアルブミンと...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inCardiovascular Anesthesia Vol. 21; no. 1; pp. 145 - 150
Main Authors 星野, 哲也, 木村, 慎一, 大村, 和也, 高橋, 宏行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本心臓血管麻酔学会 2017
日本心臓血管麻酔学会
Online AccessGet full text
ISSN1342-9132
1884-7439
DOI10.11478/jscva.2016-3-018

Cover

More Information
Summary:【目的】 心臓外科の周術期管理において,最適な輸液戦略は確立していない。HES 130/0.4が5%アルブミン製剤の代替薬として安全に使用できるか検討した。【方法・結果】 2014年4月1日から2015年3月31日までにICUに予定入室した非透析患者の心臓外科症例のうち,入室後に負荷を必要としなかった症例とアルブミン製剤もしくはHES製剤による輸液負荷を要した症例88例を対象とした。負荷群,HES群,5%アルブミン群にわけ,後方視的に検討した。3群間で手術当日の水分バランス,腎障害の有無,ICU入室期間,入院期間に差を認めなかった。【結論】 心臓外科術後の輸液戦略において,HESはアルブミンと同等に使用できると考える。
ISSN:1342-9132
1884-7439
DOI:10.11478/jscva.2016-3-018