ビスホスホネート内服中に生じた左大腿骨転子下不全骨折症例

「I はじめに」骨粗鬆症治療薬であるビスホスホネート製剤の副作用に顎骨壊死や腎機能障害が知られている. 頻度は少ないが, 長期服用による非定型大腿骨骨折の報告もある. 大腿骨骨折の多くは, 転倒など強い外力で起きる大腿骨近位部や顆上部の定型的骨折であるが, 誘因なく大腿骨転子下や骨幹部を横断するように骨折する非定型大腿骨骨折もある. 今回, 通院中に左股関節周辺から大腿外側前面の痛みを主訴にビスホスホネート製剤関連の大腿骨転子下不全骨折 (非定型大腿骨骨折) と診断した症例を経験したので報告する. 本症例報告について患者本人の文書での同意は得られている. 「II 症例」85歳, 男性. 身長1...

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Published inJournal of Japan Society of Pain Clinicians Vol. 29; no. 11; pp. 227 - 228
Main Authors 天野, 功二郎, 田邉, 豊, 権藤, 栄蔵, 宮崎, 里佳, 秋本, 真梨子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本ペインクリニック学会 25.11.2022
日本ペインクリニック学会
Japan Society of Pain Clinicians
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ISSN1340-4903
1884-1791
DOI10.11321/jjspc.22-0027

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Summary:「I はじめに」骨粗鬆症治療薬であるビスホスホネート製剤の副作用に顎骨壊死や腎機能障害が知られている. 頻度は少ないが, 長期服用による非定型大腿骨骨折の報告もある. 大腿骨骨折の多くは, 転倒など強い外力で起きる大腿骨近位部や顆上部の定型的骨折であるが, 誘因なく大腿骨転子下や骨幹部を横断するように骨折する非定型大腿骨骨折もある. 今回, 通院中に左股関節周辺から大腿外側前面の痛みを主訴にビスホスホネート製剤関連の大腿骨転子下不全骨折 (非定型大腿骨骨折) と診断した症例を経験したので報告する. 本症例報告について患者本人の文書での同意は得られている. 「II 症例」85歳, 男性. 身長163cm, 体重59kg.
ISSN:1340-4903
1884-1791
DOI:10.11321/jjspc.22-0027