成人Eisenmenger症候群患者の大腿骨骨折手術に対して末梢神経ブロックとデクスメデトミジンで麻酔管理した1例

Eisenmenger症候群患者の非心臓手術における周術期合併症の発生リスクは高く,死亡率も3.8~24%と高い。周術期管理では,右左短絡の増加をきたさないように体血管抵抗と肺血管抵抗のバランスを考慮し,心拍出量を保つ必要がある。今回,未修復の房室中隔欠損症に伴う重症肺高血圧症を合併した50歳台のダウン症患者の大腿骨骨折手術に対して,末梢神経ブロックによる鎮痛とデクスメデトミジンによる鎮静の併用により安全に麻酔管理を行うことができた1例を経験したので報告する。...

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Published inCardiovascular Anesthesia Vol. 26; no. 1; pp. 49 - 53
Main Authors 小幡, 典彦, 法華, 真衣, 溝渕, 知司, 江木, 盛時
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本心臓血管麻酔学会 01.09.2022
日本心臓血管麻酔学会
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ISSN1342-9132
1884-7439
DOI10.11478/jscva.2021-2-004

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Summary:Eisenmenger症候群患者の非心臓手術における周術期合併症の発生リスクは高く,死亡率も3.8~24%と高い。周術期管理では,右左短絡の増加をきたさないように体血管抵抗と肺血管抵抗のバランスを考慮し,心拍出量を保つ必要がある。今回,未修復の房室中隔欠損症に伴う重症肺高血圧症を合併した50歳台のダウン症患者の大腿骨骨折手術に対して,末梢神経ブロックによる鎮痛とデクスメデトミジンによる鎮静の併用により安全に麻酔管理を行うことができた1例を経験したので報告する。
ISSN:1342-9132
1884-7439
DOI:10.11478/jscva.2021-2-004