コンビニエンス・ストアーの利用の実態と食生活状況
全国どの地域でもみられるようになったコンビニの売上高の4割が食品であることから, コンビニが我々の食生活に大きな役割を占めつつあるのではないかと考えた。そこで, コンビニで販売されている物のうち, 食品の購入に関する事項について, 性別, 年齢階層別に調査した。また, コンビニ利用と食生活, 生活習慣, 健康状況との関連も検討した。平成10年12月から11年1月にかけて, 大阪府下を中心に1, 254人に対して調査を行った。その結果は次のとおりである。 1) コンビニの利用は, 10歳代から30歳代では90%以上であったが, 60歳代以上でも45%となった。コンビニ利用理由の1位は “食事・お...
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Published in | 栄養学雑誌 Vol. 59; no. 3; pp. 135 - 145 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
2001
日本栄養改善学会 |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0021-5147 1883-7921 |
DOI | 10.5264/eiyogakuzashi.59.135 |
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Summary: | 全国どの地域でもみられるようになったコンビニの売上高の4割が食品であることから, コンビニが我々の食生活に大きな役割を占めつつあるのではないかと考えた。そこで, コンビニで販売されている物のうち, 食品の購入に関する事項について, 性別, 年齢階層別に調査した。また, コンビニ利用と食生活, 生活習慣, 健康状況との関連も検討した。平成10年12月から11年1月にかけて, 大阪府下を中心に1, 254人に対して調査を行った。その結果は次のとおりである。 1) コンビニの利用は, 10歳代から30歳代では90%以上であったが, 60歳代以上でも45%となった。コンビニ利用理由の1位は “食事・おやつ” のためが50.4%であり, “突然必要” や “買い忘れ” は女性の割合が男性より高く, 差が認められた。購入品目では, 食べ物として一番高い購入割合になったのはパンで, 73.9%であった。次いで, おにぎりが68.0%であった。4位は弁当で64.9%であり, 60歳以上のコンビニ利用者でも41%が利用していた。男性に比べ女性の割合が高くなったのは, 牛乳, パン, サラダであり, 男性が高くなったのはカップラーメン等レトルト食品であった。 2) コンビニの利用あり群は, 利用群に比べて, 食生活状況では “間食の食べ過ぎ”, “食事をするのが面倒である” の項目で高い割合になり, 男女間に差が認められた。生活習慣, 健康状況では, 男女間で差は認められなかった。 3) コンビニに望むことは, “安くして欲しい” が59%で1位であった。女性は男性に比べ “果物・野菜があればよい” が高い割合になり, 差が認められた。 4) コンビニの活用は, 将来も “現在と変わらない” とした者が69.7%と高い割合を示し, “少なくなる” は3.3%であった。 |
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ISSN: | 0021-5147 1883-7921 |
DOI: | 10.5264/eiyogakuzashi.59.135 |