野菜摂取量自己モニタリング装置の利用に関する認知バイアスの推定
「I 緒言」栄養バランスの取れた食事パターンは心身の健康に重要である. 最近では地中海式食事や高血圧予防・改善を目的としたDASH食の有益な効果が報告されている. 栄養バランスの取れた食事には野菜は欠かせず, 本邦の食事バランスガイドの中でも, 野菜はからだの調子を整えるビタミン・ミネラル・食物繊維が多く含まれる「副菜」として位置付けられている. 本邦における国民の健康づくりの施策として, 政府は2000年から「健康日本21」を, 2013年からは「健康日本21(第二次)」を推進してきた. 食生活指標の一つとして, 1日の野菜摂取の目標量を350gと定めたが, 平均摂取量の現状は280.5gで...
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Published in | 健康支援 Vol. 26; no. 2; pp. 121 - 127 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本健康支援学会
01.09.2024
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Subjects | |
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ISSN | 1345-0174 2758-3449 |
DOI | 10.57438/jshp.20240206_1 |
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Summary: | 「I 緒言」栄養バランスの取れた食事パターンは心身の健康に重要である. 最近では地中海式食事や高血圧予防・改善を目的としたDASH食の有益な効果が報告されている. 栄養バランスの取れた食事には野菜は欠かせず, 本邦の食事バランスガイドの中でも, 野菜はからだの調子を整えるビタミン・ミネラル・食物繊維が多く含まれる「副菜」として位置付けられている. 本邦における国民の健康づくりの施策として, 政府は2000年から「健康日本21」を, 2013年からは「健康日本21(第二次)」を推進してきた. 食生活指標の一つとして, 1日の野菜摂取の目標量を350gと定めたが, 平均摂取量の現状は280.5gで, 約10年にわたって横ばいで, 一度も目標到達したことがない. その原因として, 「野菜を十分に摂れている」「だいたい摂れている」と意識している人が約7割を占めるといった, 現状と認識の乖離があげられている. 小澤らによって食事記録や食事調査に代わる簡便な野菜摂取量把握の指標が検討されたが, 自己申告の客観性の欠如が課題として提起された. |
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ISSN: | 1345-0174 2758-3449 |
DOI: | 10.57438/jshp.20240206_1 |