硬膜外腔癒着剥離術により硬膜外ブロックの鎮痛効果が改善した1例
「I はじめに」硬膜外腔癒着剥離術(percutaneous epidural adhesiolysis:PEA)は, 腰部脊柱管狭窄症に伴う慢性腰痛や下肢痛に対して有効であることが報告されている. 今回, 硬膜外ブロックが効果不良であった腰部脊柱管狭窄症で, PEA施行後に硬膜外ブロックの鎮痛効果が改善した症例を経験したので報告する. なお, 本報告に関して, 患者家族より文書にて承諾を得ている. 「II 症例」患者:84歳, 女性. 既往歴:高血圧. 現病歴:X-2カ月前に転倒し, 左大腿部痛が続き整形外科を受診した. 腰部脊柱管狭窄症, L2, 3圧迫骨折と診断され, 疼痛コントロール目...
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Published in | Journal of Japan Society of Pain Clinicians Vol. 29; no. 9; pp. 210 - 211 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
25.09.2022
日本ペインクリニック学会 Japan Society of Pain Clinicians |
Subjects | |
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ISSN | 1340-4903 1884-1791 |
DOI | 10.11321/jjspc.22-0021 |
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Summary: | 「I はじめに」硬膜外腔癒着剥離術(percutaneous epidural adhesiolysis:PEA)は, 腰部脊柱管狭窄症に伴う慢性腰痛や下肢痛に対して有効であることが報告されている. 今回, 硬膜外ブロックが効果不良であった腰部脊柱管狭窄症で, PEA施行後に硬膜外ブロックの鎮痛効果が改善した症例を経験したので報告する. なお, 本報告に関して, 患者家族より文書にて承諾を得ている. 「II 症例」患者:84歳, 女性. 既往歴:高血圧. 現病歴:X-2カ月前に転倒し, 左大腿部痛が続き整形外科を受診した. 腰部脊柱管狭窄症, L2, 3圧迫骨折と診断され, 疼痛コントロール目的で当科に紹介された. 初診時現症:腰痛と左大腿外側の痛みがあり, NRS 8であった. 痛みは歩行と立位で増悪し, 坐位と前屈で軽快した. 間欠跛行があったが自宅で壁つたいに歩行は可能であった. SLRテスト陰性, FNSテスト陰性, 筋力低下はなかった. T12からL2傍脊柱部に圧痛があった. |
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ISSN: | 1340-4903 1884-1791 |
DOI: | 10.11321/jjspc.22-0021 |