簡易自己式食事歴質問票BDHQによる80歳高齢者の食べる速さと栄養素等摂取状況との関連
本研究の目的は,簡易自己式食事歴質問票(Brief-type self-administered diet history questionnaire:BDHQ)から得られた80歳高齢者における食べる速さを食行動指標の一つとしてとらえ,栄養素等の推定摂取量との関連を検討することである.2008年度に行われた調査に協力の得られた新潟市在住80歳高齢者354名(男性174名,女性180名)を対象とした.「食べる速さ」に基づき分けられた2群間で,栄養素等の推定摂取量について比較を行った.さらに「食べる速さ」と栄養素等の推定摂取量との関連について重回帰分析を用いて評価した.食べる速さの違いによる栄養素...
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Published in | 口腔衛生学会雑誌 Vol. 60; no. 1; pp. 30 - 37 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 口腔衛生学会
01.01.2010
日本口腔衛生学会 |
Subjects | |
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Summary: | 本研究の目的は,簡易自己式食事歴質問票(Brief-type self-administered diet history questionnaire:BDHQ)から得られた80歳高齢者における食べる速さを食行動指標の一つとしてとらえ,栄養素等の推定摂取量との関連を検討することである.2008年度に行われた調査に協力の得られた新潟市在住80歳高齢者354名(男性174名,女性180名)を対象とした.「食べる速さ」に基づき分けられた2群間で,栄養素等の推定摂取量について比較を行った.さらに「食べる速さ」と栄養素等の推定摂取量との関連について重回帰分析を用いて評価した.食べる速さの違いによる栄養素等の推定摂取量の比較から,亜鉛,銅,クリプトキサンチン,およびビタミンCにおいて食べる速さが速いと回答した者で有意に摂取量が多かった(p=0.012, p=0.022, p=0.007, および p=0.049).さらに重回帰分析の結果から,共変量で調整したモデルにおいても,上記4栄養素の摂取量が食べる速さが速いと回答した者で有意に多かった(p=0.027, p=0.039, p=0.004, および p=0.043).本研究の結果から,80歳高齢者において,食べる速さが速いと自己評価している者のほうが肉・魚介類,野菜・果物に多く含有されている栄養素等の摂取量が多いことが示唆された. |
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ISSN: | 0023-2831 2189-7379 |
DOI: | 10.5834/jdh.60.1_30 |