カルバマゼピンとブプレノルフィン投与後に洞不全症候群を呈した1症例
「I はじめに」高齢者でカルバマゼピンとブプレノルフィンを投与後に洞不全症候群を発症した症例を報告する. 「II 症例」89歳の女性で, 2年前から年に2回程度の意識消失発作があった. 頭部のCT, 心電図検査で明らかな異常は指摘されておらず, 一過性脳虚血発作と判断されていた. これまでに, 長時間の心電図は検討されていなかった. 当科を受診する14日前に, 右後頭部から後頸部にかけて皮疹と痛みが出現した. 近医で帯状疱疹と診断され, 薬物療法を受けたが痛みは改善せず, 当科を受診した. カルバマゼピン300mg/日, ミアンセリン10mg/日を投与し, 頸部硬膜外カテーテルより0.25%ブ...
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Published in | Journal of Japan Society of Pain Clinicians Vol. 18; no. 1; pp. 22 - 23 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
2011
日本ペインクリニック学会 Japan Society of Pain Clinicians |
Subjects | |
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ISSN | 1340-4903 1884-1791 |
DOI | 10.11321/jjspc.08-0026 |
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Summary: | 「I はじめに」高齢者でカルバマゼピンとブプレノルフィンを投与後に洞不全症候群を発症した症例を報告する. 「II 症例」89歳の女性で, 2年前から年に2回程度の意識消失発作があった. 頭部のCT, 心電図検査で明らかな異常は指摘されておらず, 一過性脳虚血発作と判断されていた. これまでに, 長時間の心電図は検討されていなかった. 当科を受診する14日前に, 右後頭部から後頸部にかけて皮疹と痛みが出現した. 近医で帯状疱疹と診断され, 薬物療法を受けたが痛みは改善せず, 当科を受診した. カルバマゼピン300mg/日, ミアンセリン10mg/日を投与し, 頸部硬膜外カテーテルより0.25%ブピパカインを3ml/時で持続注入した. 治療から2日後の痛みはフェイススケールで4/6から1/6に軽減した. 5病日目に発熱があり, 硬膜外カテーテルに関連した感染を疑い, 硬膜外カテーテルを抜去した. 同日の昼, 痛みが増強したのでブプレノルフィン(0.2mg)を挿肛した. |
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ISSN: | 1340-4903 1884-1791 |
DOI: | 10.11321/jjspc.08-0026 |