外的情報フィードバックによる行動変容の研究

心拍の自己制御におけるフィードバックの役割とその効果については, 従来から多くの議論がなされているが, その議論の中心はいかなる様式のフィードバックが最も効果的であるかという点にあった. その一つとして感覚様相の問題が考えられてきた. Blanchard & Young(1972)は聴覚性, 視覚性の両フィードバックの効果を検討し, 両者は等しく有効であることを報告している. また, 別な次元として, フィードバックに含まれる情報の量でその型を分類することが考えられている. Blanchard & Young(1973)はbinaryとproportionalの2種にフィードバ...

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Published in行動療法研究 Vol. 3; no. 1; pp. 34 - 40
Main Authors 沢崎, 達夫, 原野, 広太郎, 小玉, 正博
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本認知・行動療法学会 30.09.1977
日本行動療法学会
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Summary:心拍の自己制御におけるフィードバックの役割とその効果については, 従来から多くの議論がなされているが, その議論の中心はいかなる様式のフィードバックが最も効果的であるかという点にあった. その一つとして感覚様相の問題が考えられてきた. Blanchard & Young(1972)は聴覚性, 視覚性の両フィードバックの効果を検討し, 両者は等しく有効であることを報告している. また, 別な次元として, フィードバックに含まれる情報の量でその型を分類することが考えられている. Blanchard & Young(1973)はbinaryとproportionalの2種にフィードバックの型を分けている. 前者は被験者に予め設定された基準に達したかどうかの情報を与えるもの, 後者は心拍の相対的変化が連続して示されるものである. この両者は心拍減少に対してはその有効性に差がないが, 心拍増加では後者が優れていることが示されている(Lang & Twentyman, 1974:Blanchard, Scott, Young & Haynes, 1974). その他, フィードバックの様式についての比較検討がいくつかなされている(Bergman & Johnson, 1972:Gatchel, 1974:Johnston, 1976:Bouchard & Corson, 1976:etc.).
ISSN:0910-6529
2424-2594
DOI:10.24468/jjbt.3.1_34