山本論文に対するEditorial Comment

ファブリー病はX染色体劣性遺伝形式をとる遺伝性疾患で, αガラクトシダーゼの低下または欠損により発症するライソゾーム病の1つである. 男性だけでなく近年ではヘテロ接合体の女性にも発症することが知られており, 本邦では酵素補充療法による治療が行われている. 多くの臓器に糖脂質グロボトリアオシルセラミドが蓄積することで, 様々な症状を呈するが, 特に循環器領域では心肥大を呈するため肥大型心筋症との鑑別を有することで知られている. その頻度は, 様々な報告があるが日本人の左室肥大男性患者の3%がファブリー病であることが中尾らにより報告されている....

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Bibliographic Details
Published inShinzo Vol. 48; no. 10; p. 1166
Main Author 杉村, 宏一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 2016
日本心臓財団・日本循環器学会
Japan Heart Foundation
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.48.1166

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Summary:ファブリー病はX染色体劣性遺伝形式をとる遺伝性疾患で, αガラクトシダーゼの低下または欠損により発症するライソゾーム病の1つである. 男性だけでなく近年ではヘテロ接合体の女性にも発症することが知られており, 本邦では酵素補充療法による治療が行われている. 多くの臓器に糖脂質グロボトリアオシルセラミドが蓄積することで, 様々な症状を呈するが, 特に循環器領域では心肥大を呈するため肥大型心筋症との鑑別を有することで知られている. その頻度は, 様々な報告があるが日本人の左室肥大男性患者の3%がファブリー病であることが中尾らにより報告されている.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.48.1166