維持血液透析患者における心臓血管外科術後の嫌気性代謝閾値強度での運動処方の検討

【目的】心大血管術後の透析患者におけるAT 強度以下の処方心拍数を,Karvonen 法と安静時心拍数に定数を加算する方法(HRrest+α)から検討した。【方法】心大血管術後の透析患者16 名に対し心肺運動負荷試験を実施し,AT 時の心拍数(以下,HRAT)を測定した。そして各処方式の負荷定数を変化させて求めた処方心拍数とHRAT の信頼性を級内相関係数(以下,ICC)で検討した。また各定数で求めた処方心拍数がHRAT を超える割合(%over AT)も算出した。【結果】透析群においてKarvonen 法でk = 0.13,HRrest+α でα = 11 の定数で求めた処方心拍数は,HRA...

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Published in理学療法学 Vol. 43; no. 5; pp. 397 - 403
Main Authors 河野, 健一, 森山, 善文, 矢部, 広樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 2016
日本理学療法士協会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.11125

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Summary:【目的】心大血管術後の透析患者におけるAT 強度以下の処方心拍数を,Karvonen 法と安静時心拍数に定数を加算する方法(HRrest+α)から検討した。【方法】心大血管術後の透析患者16 名に対し心肺運動負荷試験を実施し,AT 時の心拍数(以下,HRAT)を測定した。そして各処方式の負荷定数を変化させて求めた処方心拍数とHRAT の信頼性を級内相関係数(以下,ICC)で検討した。また各定数で求めた処方心拍数がHRAT を超える割合(%over AT)も算出した。【結果】透析群においてKarvonen 法でk = 0.13,HRrest+α でα = 11 の定数で求めた処方心拍数は,HRAT とのICC がそれぞれ0.9 と0.92 であり,%over AT が36.8% と15.8% であった。【結語】α = 11 で求めるHRrest+α の処方心拍数は,心大血管術後の透析患者において,AT 強度を超えない範囲での運動強度になると考えられる。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.11125