超早期離床が可能であった肺炎高齢者の特徴と背景因子

【目的】本研究の目的は,24 時間以内の超早期離床(Very Early Mobilization;以下,VEM)が可能であった肺炎高齢者の特徴や背景因子を分析することである。【方法】対象は75 歳以上の肺炎患者のうち,理学療法を施行した者とした。診療録より後方視的に関連情報を収集し,該当した122 名をVEM 群(55 名)とnon-VEM 群(67 名)の2 群に割りつけた。それらを傾向スコアの逆数重みづけ法により特徴を検討し,ロジスティック回帰分析によってVEM の背景因子を抽出した。【結果】VEM 群は在院日数や酸素療法終了までの日数と有意な関連を認めた。超早期離床の背景因子としてはA...

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Published in理学療法学 Vol. 45; no. 2; pp. 90 - 96
Main Authors 河村, 健太, 廣瀬, 由美, 奥野, 裕佳子, 大曽根, 賢一, 会田, 育男, 岩井, 浩一, 冨田, 和秀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 2018
日本理学療法士協会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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Summary:【目的】本研究の目的は,24 時間以内の超早期離床(Very Early Mobilization;以下,VEM)が可能であった肺炎高齢者の特徴や背景因子を分析することである。【方法】対象は75 歳以上の肺炎患者のうち,理学療法を施行した者とした。診療録より後方視的に関連情報を収集し,該当した122 名をVEM 群(55 名)とnon-VEM 群(67 名)の2 群に割りつけた。それらを傾向スコアの逆数重みづけ法により特徴を検討し,ロジスティック回帰分析によってVEM の背景因子を抽出した。【結果】VEM 群は在院日数や酸素療法終了までの日数と有意な関連を認めた。超早期離床の背景因子としてはA-DROP や食止めの有無が抽出された。【結論】超早期離床において在院日数や酸素療法終了までの日数との関連を認め,重症度や栄養摂取状況が影響を与えていることがわかった。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.11274