尿蛋白測定試験紙 (±) 症例におけるeGFR低値に関連する因子についての横断的検討
「要約」 目的: 尿蛋白(±)症例において, eGFR低値に関連する因子を横断的に検索することを目的とした. 方法: 2008年から2013年の6年間に, 新潟縣健康管理協会を受診した20,340名(男性11,948名, 女性8,392名, 年齢52±11歳)を対象とした. 尿蛋白(±)症例におけるeGFR低値と関連する可能性のある因子として, 今回は生活習慣病に関わるBMI, 腹囲, 血圧を取りあ上げ, これら諸因子のeGFR低値との関連について, ロジスティック回帰分析により横断的に検討した. 結果: すべての項目を含めた分析結果から, 尿蛋白とBMIがeGFR低値に対して有意に関連する因...
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Published in | 人間ドック Vol. 30; no. 5; pp. 847 - 850 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本人間ドック学会
2016
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Summary: | 「要約」 目的: 尿蛋白(±)症例において, eGFR低値に関連する因子を横断的に検索することを目的とした. 方法: 2008年から2013年の6年間に, 新潟縣健康管理協会を受診した20,340名(男性11,948名, 女性8,392名, 年齢52±11歳)を対象とした. 尿蛋白(±)症例におけるeGFR低値と関連する可能性のある因子として, 今回は生活習慣病に関わるBMI, 腹囲, 血圧を取りあ上げ, これら諸因子のeGFR低値との関連について, ロジスティック回帰分析により横断的に検討した. 結果: すべての項目を含めた分析結果から, 尿蛋白とBMIがeGFR低値に対して有意に関連する因子であることが明らかとなった. そこで尿蛋白(±)とBMI≧25とのeGFR低値に対する組み合わせ効果につき検討したところ, 尿蛋白(-)かつBMI<25の者に比し, 尿蛋白(±)かつBMI≧25の者でeGFR低値に対する性・年齢調整オッズ比は2.04 (95% CI 1.44, 2.90)であり, BMI高値例において尿蛋白(±)とeGFR低値との関連がより強く認められた. 結論: 尿蛋白(±)におけるBMI高値の共存はeGFR低値を呈する率をより高めた. |
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ISSN: | 1880-1021 |
DOI: | 10.11320/ningendock.30.847 |