学生の自己評価行動に与える確信度の影響

背景 : 学生の自己評価行動への介入が行動変容を及ぼすか検討した. 方法 : PBLテュートリアルの学生を2群に分け,I群には各評価項目を4段階で自己評価させ,II群にはそれに加えてテュータ評価と一致するか否かの確信度を記入させた. 結果 : I群とII群の自己評価パターンには有意の差がみられ,テュータ評価に比し,I群は自らをより過大に,II群はより過小に評価した.講義科目での成績を加味すると,確信度付加にかかわらず,成績下位者は成績上位者よりも自己をより過大に評価した. 考察 : 確信度を付加することで慎重な自己評価行動が行われることが明らかになったが,変化を示さない成績下位者には適切な個別...

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Published in医学教育 Vol. 44; no. 3; pp. 113 - 119
Main Authors 有田, 和恵, 有田, 彰, 森田, 孝夫, 別所, 正美, 大野, 良三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医学教育学会 25.06.2013
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Summary:背景 : 学生の自己評価行動への介入が行動変容を及ぼすか検討した. 方法 : PBLテュートリアルの学生を2群に分け,I群には各評価項目を4段階で自己評価させ,II群にはそれに加えてテュータ評価と一致するか否かの確信度を記入させた. 結果 : I群とII群の自己評価パターンには有意の差がみられ,テュータ評価に比し,I群は自らをより過大に,II群はより過小に評価した.講義科目での成績を加味すると,確信度付加にかかわらず,成績下位者は成績上位者よりも自己をより過大に評価した. 考察 : 確信度を付加することで慎重な自己評価行動が行われることが明らかになったが,変化を示さない成績下位者には適切な個別指導が必要と考えた.
ISSN:0386-9644
2185-0453
DOI:10.11307/mededjapan.44.113