(6)耐糖能異常を伴う高血圧患者における水溶性オリーブポリフェノールの効果
「要約」「目的」: 高血圧患者に糖尿病を合併すると脳卒中や心臓疾患リスクが高まることは周知の事実である. したがって, 高血圧患者における糖尿病発症抑制は重要な課題である. そこで本研究では, 耐糖能異常を伴う高血圧患者の血糖値に対する, 水溶性オリーブポリフェノール(OPDEX)の効果について検討した. 「方法」: 耐糖能異常を伴う高血圧患者15名に, OPDEXを含有するサプリメントを12週間摂取させて, 摂取前後で通常の臨床検査とともに酸化ストレスの指標を測定した. 「結果」: OPDEXの12週間の摂取で, 空腹時血糖値の有意な低下が認められた. さらにHOMA-βを増加させる傾向が認...
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Published in | 人間ドック Vol. 25; no. 5; pp. 825 - 830 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本人間ドック学会
2011
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Summary: | 「要約」「目的」: 高血圧患者に糖尿病を合併すると脳卒中や心臓疾患リスクが高まることは周知の事実である. したがって, 高血圧患者における糖尿病発症抑制は重要な課題である. そこで本研究では, 耐糖能異常を伴う高血圧患者の血糖値に対する, 水溶性オリーブポリフェノール(OPDEX)の効果について検討した. 「方法」: 耐糖能異常を伴う高血圧患者15名に, OPDEXを含有するサプリメントを12週間摂取させて, 摂取前後で通常の臨床検査とともに酸化ストレスの指標を測定した. 「結果」: OPDEXの12週間の摂取で, 空腹時血糖値の有意な低下が認められた. さらにHOMA-βを増加させる傾向が認められた. その他の項目とプラセボ群の全項目で, 摂取前後に有意な変化は認められなかった. 「結論」: OPDEXは, 耐糖能異常を伴う高血圧患者の血糖値を低下させる作用を有していることが明らかとなった. 効果の発現メカニズムとしては, OPDEXのα-グルコシダーゼ活性阻害作用とインスリン分泌能改善作用が考えられた. 以上の成績より, OPDEXの摂取は, 耐糖能異常を伴う高血圧患者での糖尿病発症を抑制あるいは遅延させる可能性が示された. |
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ISSN: | 1880-1021 |
DOI: | 10.11320/ningendock.25.825 |