青年期前期女子におけるボディ・アプリシエーション,身体認識,ダイエット行動の関係性

「問題と目的」 ボディイメージとは, 自己の身体に対する認知や感情, 行動からなる多面的な概念である(Cash, 2002; Cash, Jakatdar, & Williams, 2004; Thompson, Heinberg, Altabe, & Tantleff-Dunn, 1999). そのため, ボディイメージには多様な概念が含まれており, 自己の身体に対する主観的な認識である「身体認識」や, 自己の身体に対する不満足感である「身体不満足感」, 実際の身体と主観的に認識している身体の間にギャップが生じる「身体認識の歪み」など多岐にわたる. わが国の青年期前期における...

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Published in応用心理学研究 Vol. 46; no. 3; pp. 264 - 270
Main Authors 生田目, 光, 鈴木, 公啓, 沢宮, 容子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本応用心理学会 31.03.2021
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Summary:「問題と目的」 ボディイメージとは, 自己の身体に対する認知や感情, 行動からなる多面的な概念である(Cash, 2002; Cash, Jakatdar, & Williams, 2004; Thompson, Heinberg, Altabe, & Tantleff-Dunn, 1999). そのため, ボディイメージには多様な概念が含まれており, 自己の身体に対する主観的な認識である「身体認識」や, 自己の身体に対する不満足感である「身体不満足感」, 実際の身体と主観的に認識している身体の間にギャップが生じる「身体認識の歪み」など多岐にわたる. わが国の青年期前期におけるボディイメージの問題は深刻である. 日本, 中国, マレーシア, オーストラリア, トンガ, フィジーの12-18歳の青年を対象とした国際比較研究では, 日本人青年はBody Mass Index (BMI)が最も低かったにも関わらず, 身体不満足感が最も高かった(Brockhoff, Mussap, Fuller-Tyszkiewicz, Mellor, Skouteris, McCabe, & Ricciardelli, 2016).
ISSN:0387-4605
2433-7633
DOI:10.24651/oushinken.46.3_264