三次元動作解析システムを用いた背臥位から端座位の起き上がり動作における再現性の検討

【目的】起き上がり動作時の角度,時間情報を三次元動作解析システムによって定量的に解析し,起き上 がり動作の再現性を検討すること。【方法】対象は健常男性17名であった。対象の自由な方法にて2通りの 速度の起き上がり動作を3回ずつ試行した。起き上がり動作の所要時間,角度,最大角度までの到達タイミ ングから級内相関係数ICC(1, 1)(1, 3)を求め,Spearman- Brownの公式を用い,級内相関係数が0.9以 上になる角度情報の回数の検討を行った。【結果】動作時間,角度情報は有意な級内相関係数が得られたが,最大角度までの到達タイミングに関しては,一部の関節運動において有意な級内相関係数が...

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Published in東北理学療法学 Vol. 30; no. 30; pp. 13 - 21
Main Authors 渡邉, 哲朗, 藤原, 孝之, 添田, 健仁, 吉田, 宏昭, 荻原, 久佳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本理学療法士協会 東北ブロック協議会 01.09.2018
日本理学療法士協会 東北ブロック協議会
Tohoku Section of Japanese Physical Therapy Association
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ISSN0915-2180
2189-5686
DOI10.15049/artsjpta.30.0_13

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Summary:【目的】起き上がり動作時の角度,時間情報を三次元動作解析システムによって定量的に解析し,起き上 がり動作の再現性を検討すること。【方法】対象は健常男性17名であった。対象の自由な方法にて2通りの 速度の起き上がり動作を3回ずつ試行した。起き上がり動作の所要時間,角度,最大角度までの到達タイミ ングから級内相関係数ICC(1, 1)(1, 3)を求め,Spearman- Brownの公式を用い,級内相関係数が0.9以 上になる角度情報の回数の検討を行った。【結果】動作時間,角度情報は有意な級内相関係数が得られたが,最大角度までの到達タイミングに関しては,一部の関節運動において有意な級内相関係数が得られなかった。 角度情報の回数は,最大努力速度における体幹の左回旋で12.0回,至適速度における体幹の右回旋で4.9回が 最大値となった。【結語】健常者の場合,起き上がり動作に必要な関節角度はほぼ一定であるが,関節運動が最大になるタイミングは一定ではなかった。起き上がり動作の観察を行う際は,至適速度にて5回程度行うことが望ましい可能性が示唆された。
ISSN:0915-2180
2189-5686
DOI:10.15049/artsjpta.30.0_13