ペインクリニック受診を機に歯科金属アレルギーが判明した1例

「I はじめに」顔面の疼痛を呈する疾患は多数あり, 飲食や会話などで疼痛の悪化をきたす. そのため患者の日常生活動作(activities of daily living:ADL)低下を認めるケースも多くみられるが, 診断および治療に難渋する症例が日常診療においてしばしば認められる. 今回, 三叉神経痛に金属アレルギーによる口腔内病変を合併した症例を経験したので, 患者本人の承諾を得て報告する. 「II 症例」79歳, 女性, 糖尿病と高血圧の既往がある. 15年前より右口角内側(オトガイ部)に痛みが出現した. 13年前に他院神経内科にて, 特発性三叉神経痛と診断され, 内服加療が開始されたが...

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Published in日本ペインクリニック学会誌 Vol. 27; no. 4; pp. 347 - 349
Main Authors 梅田, 眞志, 梅田, 弥生, 植月, 信雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本ペインクリニック学会 25.10.2020
日本ペインクリニック学会
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ISSN1340-4903
1884-1791
DOI10.11321/jjspc.20-0017

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Summary:「I はじめに」顔面の疼痛を呈する疾患は多数あり, 飲食や会話などで疼痛の悪化をきたす. そのため患者の日常生活動作(activities of daily living:ADL)低下を認めるケースも多くみられるが, 診断および治療に難渋する症例が日常診療においてしばしば認められる. 今回, 三叉神経痛に金属アレルギーによる口腔内病変を合併した症例を経験したので, 患者本人の承諾を得て報告する. 「II 症例」79歳, 女性, 糖尿病と高血圧の既往がある. 15年前より右口角内側(オトガイ部)に痛みが出現した. 13年前に他院神経内科にて, 特発性三叉神経痛と診断され, 内服加療が開始されたが, 多数の薬剤でアレルギーを認め, 治療に難渋していた. 10年前から, 口腔内の疼痛も認めるようになり, 口内炎として歯科医院にてレーザー治療(詳細不明)を受けたが, あきらかな改善を認めなかった.
ISSN:1340-4903
1884-1791
DOI:10.11321/jjspc.20-0017