神経障害痛に対するプレガバリンの有効性と副作用発現率―抗てんかん薬内服歴の有無による比較
【目的】プレガバリンの有効性と副作用が,他の抗てんかん薬からの変更患者(変更群)と抗てんかん薬を服用したことのない患者(未経験群)との間で差があるかを検討する.【方法】当院痛み外来へ通院中にプレガバリンを開始された神経障害痛患者を変更群と未経験群とに分け,後方視的に比較する.【結果】変更群は36名,未経験群は33名であった.プレガバリン内服量は未経験群で少なかった(変更群236±176 mg,未経験群139±90 mg;p=0.001)が,痛み症状の改善度は未経験群のほうが良好であった(やや改善以上の割合が変更群61%,未経験群79%;p=0.027).血液検査を施行していた62名中,肝胆道系...
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Published in | 日本ペインクリニック学会誌 Vol. 20; no. 2; pp. 83 - 86 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
2013
日本ペインクリニック学会 |
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Summary: | 【目的】プレガバリンの有効性と副作用が,他の抗てんかん薬からの変更患者(変更群)と抗てんかん薬を服用したことのない患者(未経験群)との間で差があるかを検討する.【方法】当院痛み外来へ通院中にプレガバリンを開始された神経障害痛患者を変更群と未経験群とに分け,後方視的に比較する.【結果】変更群は36名,未経験群は33名であった.プレガバリン内服量は未経験群で少なかった(変更群236±176 mg,未経験群139±90 mg;p=0.001)が,痛み症状の改善度は未経験群のほうが良好であった(やや改善以上の割合が変更群61%,未経験群79%;p=0.027).血液検査を施行していた62名中,肝胆道系酵素が上昇した患者は22名(35%),腎機能の低下した患者は3名(5%)であった.眠気・倦怠感・脱力を20名(29%)に認めた.副作用の発現頻度に両群間で差はなかった.【結論】プレガバリンは抗てんかん薬未経験者で有効性が高いが,他の抗てんかん薬からの変更でも61%で痛み症状が軽減した.しかし,副作用発現率は両群とも高く,特に肝胆道系と腎機能検査は定期的に行う必要がある. |
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ISSN: | 1340-4903 1884-1791 |
DOI: | 10.11321/jjspc.12-0026 |