精神的ストレス負荷に対するネロリ芳香浴の影響

「目的」近年, ストレス社会の中で, マッサージ, ヨガ, スパなど様々な方法を日常生活に取り入れ, リラクセーション効果を求める傾向が強くなってきている. また, 予防医学的見地からも統合・代替医療が注目されており, なかでもこのリラクセーションなどに関わり, 手軽に行えるアロマテラピーに興味がもたれている. しかし, その効果に対する客観的評価を示すエビデンスは多くない. 一方, ネロリ精油は, ビターオレンジの花から抽出され, 鎮静, 抗不安効果などを有するとされているが1), 一般的にはあまり知られておらず, 香りに対する先入観などが比較的少ないと思われる. そこで今回は, 暗算による...

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Published in日本未病システム学会雑誌 Vol. 13; no. 1; pp. 108 - 110
Main Authors 森谷, 直樹, 西村, 伸大, 丹羽, 健, 菅野, 敬祐
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本未病システム学会 2007
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ISSN1347-5541
2185-2162
DOI10.11288/mibyou1998.13.108

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Summary:「目的」近年, ストレス社会の中で, マッサージ, ヨガ, スパなど様々な方法を日常生活に取り入れ, リラクセーション効果を求める傾向が強くなってきている. また, 予防医学的見地からも統合・代替医療が注目されており, なかでもこのリラクセーションなどに関わり, 手軽に行えるアロマテラピーに興味がもたれている. しかし, その効果に対する客観的評価を示すエビデンスは多くない. 一方, ネロリ精油は, ビターオレンジの花から抽出され, 鎮静, 抗不安効果などを有するとされているが1), 一般的にはあまり知られておらず, 香りに対する先入観などが比較的少ないと思われる. そこで今回は, 暗算による精神的ストレス負荷に対するネロリ精油の芳香浴が, 生体にどのような影響を与えるかについて, 唾液中ストレスマーカーを指標に, 非侵襲的検査方法により検討した. 「方法」1. 対象 インフォームド・コンセントの得られた19~25歳, 健康な女性21名とした. 2. 実験プロトコル(図1) 実験室内にて, 被験者はすべて座位にて実施させた. 血圧・体温測定後, 10分間の安静終了時に唾液を採取した(1). その後, 4桁から2桁を引く暗算負荷を10分間行った2).
ISSN:1347-5541
2185-2162
DOI:10.11288/mibyou1998.13.108