緩和ケア病棟での中心静脈カテーテルを用いた上腕橈側皮静脈からの血管確保

「I はじめに」全面的緩和ケアを受ける時期のがん患者において, 薬剤投与経路として静脈路を用いることの有用性はいうまでもない. しかし, 末梢血管確保ではすぐに漏れを生じて再穿刺が必要となり, 患者に苦痛を与えるばかりか穿刺が困難になり血管確保に難渋することも多い. われわれは, 上腕撓側皮静脈が視認できる症例ではこの静脈穿刺を行い, 30cmの中心静脈留置用カテーテルを留置し薬剤投与に用いている. 今回, この方法を用いた11例の検討を行ったので報告する. 「II 対象」対象は2013年1月から2014年6月までの間に久留米大学病院緩和ケア病棟に入院し上腕撓側皮静脈から血管確保を試みた11例...

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Published in日本ペインクリニック学会誌 Vol. 23; no. 2; pp. 118 - 120
Main Authors 横溝, 泰司, 田上, 望, 山田, 信一, 福重, 哲志, 牛島, 一男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本ペインクリニック学会 2016
日本ペインクリニック学会
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Summary:「I はじめに」全面的緩和ケアを受ける時期のがん患者において, 薬剤投与経路として静脈路を用いることの有用性はいうまでもない. しかし, 末梢血管確保ではすぐに漏れを生じて再穿刺が必要となり, 患者に苦痛を与えるばかりか穿刺が困難になり血管確保に難渋することも多い. われわれは, 上腕撓側皮静脈が視認できる症例ではこの静脈穿刺を行い, 30cmの中心静脈留置用カテーテルを留置し薬剤投与に用いている. 今回, この方法を用いた11例の検討を行ったので報告する. 「II 対象」対象は2013年1月から2014年6月までの間に久留米大学病院緩和ケア病棟に入院し上腕撓側皮静脈から血管確保を試みた11例である. 上腕を駆血して上腕橈側皮静脈を穿刺可能と判断した症例に留置した.
ISSN:1340-4903
1884-1791
DOI:10.11321/jjspc.15-0014