多職種連携実践のための教育がなぜ薬剤師に必要か

本誌上シンポジウムに関する総説は, 日本薬学会第134年会シンポジウムS23「多職種連携実践のための教育がなぜ薬剤師必要か?」における発表内容をまとめたものである. 多職種連携教育(interprofessional education; IPE)の必要性が注目され, いくつかの医療系大学では学部を越えた学習を早期から取り入れて, チーム連携の意識付けを学生に促している. 他の医療専門職をほとんど考慮せずに独立して知識を与えてきた, これまでの薬剤師教育とは一線を画する教育がIPEである. 一方で, 医療現場は多職種が連携する場であるにもかかわらず, それが十分に実践されているとは言い難く,...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 135; no. 1; pp. 107 - 108
Main Authors 大澤, 匡弘, 川村, 和美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.01.2015
日本薬学会
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ISSN0031-6903
1347-5231
DOI10.1248/yakushi.14-00222-F

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Summary:本誌上シンポジウムに関する総説は, 日本薬学会第134年会シンポジウムS23「多職種連携実践のための教育がなぜ薬剤師必要か?」における発表内容をまとめたものである. 多職種連携教育(interprofessional education; IPE)の必要性が注目され, いくつかの医療系大学では学部を越えた学習を早期から取り入れて, チーム連携の意識付けを学生に促している. 他の医療専門職をほとんど考慮せずに独立して知識を与えてきた, これまでの薬剤師教育とは一線を画する教育がIPEである. 一方で, 医療現場は多職種が連携する場であるにもかかわらず, それが十分に実践されているとは言い難く, 多くの医療者は様々なコンフリクトに悩まされている. つまり, 各職種の専門性や能力を十分に理解できていないため, 患者ケアの向上につながっていない. 同じ薬剤師ですらも, 病院に勤務する薬剤師と保険薬局に勤務する薬剤師で双方の業務が理解できていない.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.14-00222-F