同世代との比較でみる退院後5年以内の思春期小児がん経験者の運動と健康関連QOL
目的:小児がん経験者の運動量と健康関連QOLを一般集団と比較し違いを明らかにする。方法:退院後5年以内で外来通院中の思春期小児がん経験者と年齢・性別をマッチングさせた一般集団を対象に、運動と健康関連QOLについて自記式質問紙で調査し、ウィルコクソン符号順位検定を行った。結果:1週間の運動量中央値は小児がん経験者90.0分、一般集団391.2分であった(p<.001)。健康関連QOL身体機能得点中央値は小児がん経験者90.6点、一般集団95.3点であった(p=.001)。考察:小児がん経験者の運動量は有意に少ないため、運動の継続支援、運動量低下を見据えた入院中からのアプローチが必要である。小児が...
Saved in:
Published in | 日本小児看護学会誌 Vol. 31; pp. 126 - 133 |
---|---|
Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本小児看護学会
2022
日本小児看護学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1344-9923 2423-8457 |
DOI | 10.20625/jschn.31_126 |
Cover
Summary: | 目的:小児がん経験者の運動量と健康関連QOLを一般集団と比較し違いを明らかにする。方法:退院後5年以内で外来通院中の思春期小児がん経験者と年齢・性別をマッチングさせた一般集団を対象に、運動と健康関連QOLについて自記式質問紙で調査し、ウィルコクソン符号順位検定を行った。結果:1週間の運動量中央値は小児がん経験者90.0分、一般集団391.2分であった(p<.001)。健康関連QOL身体機能得点中央値は小児がん経験者90.6点、一般集団95.3点であった(p=.001)。考察:小児がん経験者の運動量は有意に少ないため、運動の継続支援、運動量低下を見据えた入院中からのアプローチが必要である。小児がん経験者の健康関連QOLは身体機能領域が低下しやすい。結論:小児がん経験者は運動量が少なく、運動量と健康関連QOLの低下を最小限に食い止めるために運動の必要性を伝え支援する必要がある。 |
---|---|
ISSN: | 1344-9923 2423-8457 |
DOI: | 10.20625/jschn.31_126 |