冠動脈瘻に合併したPapillary fibroelastomasの1例

症例は64歳, 女性. 鼠径ヘルニア術前の心電図で異常 (ST低下) を指摘され, 心エコー検査施行. 心エコー検査上, 三尖弁直下に心拍動とともに可動する腫瘍あり. 肺梗塞の危険性ありと判断し精査施行. 胸部CT上, 左前下行枝より肺動脈につながる冠動脈瘻も認められた. 手術は人工心肺を使用し心停止下に腫瘍を摘出後, 冠動脈肺動脈瘻を確認し閉鎖した. 術後経過良好にて軽快退院となった. 冠動脈瘻に合併するPapillary fibroelastomasは稀であり, その治療に対しては外科的に確実な腫瘍摘出と瘻孔閉鎖が重要であると考えられた....

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Published inShinzo Vol. 47; no. 6; pp. 700 - 705
Main Authors 笠原, 勝彦, 島田, 和典, 川崎, 暁生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 2015
日本心臓財団・日本循環器学会
Japan Heart Foundation
Subjects
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.47.700

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Summary:症例は64歳, 女性. 鼠径ヘルニア術前の心電図で異常 (ST低下) を指摘され, 心エコー検査施行. 心エコー検査上, 三尖弁直下に心拍動とともに可動する腫瘍あり. 肺梗塞の危険性ありと判断し精査施行. 胸部CT上, 左前下行枝より肺動脈につながる冠動脈瘻も認められた. 手術は人工心肺を使用し心停止下に腫瘍を摘出後, 冠動脈肺動脈瘻を確認し閉鎖した. 術後経過良好にて軽快退院となった. 冠動脈瘻に合併するPapillary fibroelastomasは稀であり, その治療に対しては外科的に確実な腫瘍摘出と瘻孔閉鎖が重要であると考えられた.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.47.700