危険な不整脈の見分け方

「●不整脈の分類」不整脈は様々な症状や徴候を引き起こしますが, 稀に失神や, 最悪の場合には突然死を起こすこともあります. 血行動態の破綻を引き起こす不整脈の予兆を知り, 適切に対応することは, 循環器専門医ばかりではなく, 一般医家にとっても重要な課題です. 血行動態の破綻をきたす不整脈は, 大きく徐脈性と頻脈性に分けられます. 脈が遅くなりすぎても速くなりすぎても, 心臓のポンプ機能が維持できずに, 心拍出量の低下から失神や死に至ることになります. もちろん, 基礎にある心疾患の種類や心機能によって, 不整脈が血行動態に及ぼす影響は異なってきますが, 今日は, それ自身が重篤な血行動態破綻...

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Published inShinzo Vol. 49; no. 3; pp. 313 - 316
Main Author 井上, 博
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 15.03.2017
日本心臓財団・日本循環器学会
Japan Heart Foundation
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.49.313

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Summary:「●不整脈の分類」不整脈は様々な症状や徴候を引き起こしますが, 稀に失神や, 最悪の場合には突然死を起こすこともあります. 血行動態の破綻を引き起こす不整脈の予兆を知り, 適切に対応することは, 循環器専門医ばかりではなく, 一般医家にとっても重要な課題です. 血行動態の破綻をきたす不整脈は, 大きく徐脈性と頻脈性に分けられます. 脈が遅くなりすぎても速くなりすぎても, 心臓のポンプ機能が維持できずに, 心拍出量の低下から失神や死に至ることになります. もちろん, 基礎にある心疾患の種類や心機能によって, 不整脈が血行動態に及ぼす影響は異なってきますが, 今日は, それ自身が重篤な血行動態破綻の原因となる, 危険な不整脈についてまとめてみます. 「●徐脈性不整脈」徐脈性不整脈では, 洞不全症候群や房室ブロックが失神などを引き起こし, Adams-Stokes発作と呼ばれています.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.49.313