中前論文に対するEditorial Comment
特発性上腸間膜動脈解離(ISMAD)は稀な疾患とされてきたが, 近年その報告が増加している. ISMADはSMA血栓塞栓症とは異なり, 必ずしも動脈の急性閉塞を生じる病態ではないことから, SMAの灌流領域に生じた虚血の状態によりその後の治療方針が異なる. その臨床経過により, 経過観察から開腹手術まで幅広い治療の可能性がある. ISMADは画像診断の普及により無症候で発見されることもある. ISMADのうち20-40%が無症候と報告されている....
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Published in | Shinzo Vol. 52; no. 8; p. 916 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益財団法人 日本心臓財団
15.08.2020
日本心臓財団・日本循環器学会 Japan Heart Foundation |
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ISSN | 0586-4488 2186-3016 |
DOI | 10.11281/shinzo.52.916 |
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Summary: | 特発性上腸間膜動脈解離(ISMAD)は稀な疾患とされてきたが, 近年その報告が増加している. ISMADはSMA血栓塞栓症とは異なり, 必ずしも動脈の急性閉塞を生じる病態ではないことから, SMAの灌流領域に生じた虚血の状態によりその後の治療方針が異なる. その臨床経過により, 経過観察から開腹手術まで幅広い治療の可能性がある. ISMADは画像診断の普及により無症候で発見されることもある. ISMADのうち20-40%が無症候と報告されている. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo.52.916 |