スキャニング装置付炭酸ガスレーザーを使用した植皮床形成は尋常性白斑の吸引水疱蓋表皮植皮治療に有用である

後天性色素異常症である尋常性白斑は,特に分節型においては保存的治療に抵抗性のことが多く,外科的治療法として吸引水疱蓋を用いた表皮移植術が試みられている.この治療法は,白斑部の表皮を除去した後,正常皮膚から持続吸引により得た水疱蓋の表皮を移植するものである.今回,スキャニング装置付炭酸ガスレーザー(SurgiTouch: Lumenis Laser 30C®,日本ルミナス社製)を用いたレーザー・リサーフェシングによって白斑部の植皮床を形成する,吸引水疱蓋表皮移植術を分節型の尋常性白斑15症例に対して施行した.その結果形状が複雑な病変部においても正確で十分な表皮剥離が可能であり,植皮後の色素再生も...

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Published in日本レーザー医学会誌 Vol. 27; no. 4; pp. 264 - 269
Main Authors 水野, 優起, 須賀, 康, 長谷川, 敏男, 池嶋, 文子, 山田, 裕道, 池田, 志斈
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本レーザー医学会 15.01.2007
日本レーザー医学会
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ISSN0288-6200
1881-1639
DOI10.2530/jslsm.27.264

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Summary:後天性色素異常症である尋常性白斑は,特に分節型においては保存的治療に抵抗性のことが多く,外科的治療法として吸引水疱蓋を用いた表皮移植術が試みられている.この治療法は,白斑部の表皮を除去した後,正常皮膚から持続吸引により得た水疱蓋の表皮を移植するものである.今回,スキャニング装置付炭酸ガスレーザー(SurgiTouch: Lumenis Laser 30C®,日本ルミナス社製)を用いたレーザー・リサーフェシングによって白斑部の植皮床を形成する,吸引水疱蓋表皮移植術を分節型の尋常性白斑15症例に対して施行した.その結果形状が複雑な病変部においても正確で十分な表皮剥離が可能であり,植皮後の色素再生も従来の方法と比較して均一で整容的にも優れていた.
ISSN:0288-6200
1881-1639
DOI:10.2530/jslsm.27.264