‘夢’の哺乳類進化モデルを‘夢’みて

「はじめに」 2020年度の「日本哺乳類学会賞」を頂戴致しました. 共同研究者の皆様, 御指導頂きました先生方, そして学生の方々との様々な研究活動があってこそ頂けた賞です. 本当にどうもありがとうございました. 本賞を此迄に受賞された先生方は, ある学術分野(分類学, 機能形態学, 野生動物管理学, 個体群生態学, 分子系統学等)のトップばかりです. しかしながら, 私にはトップと自称出来る分野がありません. リス科齧歯類の進化モデルを模索して早いもので36年になります. 細胞遺伝学, 系統学, 形態学, 生態学, その他様々な分野を横断し, 試行錯誤の連続で研究を続けてきましたが, どの分...

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Published in哺乳類科学 Vol. 61; no. 2; pp. 315 - 324
Main Author 押田, 龍夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本哺乳類学会 2021
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Summary:「はじめに」 2020年度の「日本哺乳類学会賞」を頂戴致しました. 共同研究者の皆様, 御指導頂きました先生方, そして学生の方々との様々な研究活動があってこそ頂けた賞です. 本当にどうもありがとうございました. 本賞を此迄に受賞された先生方は, ある学術分野(分類学, 機能形態学, 野生動物管理学, 個体群生態学, 分子系統学等)のトップばかりです. しかしながら, 私にはトップと自称出来る分野がありません. リス科齧歯類の進化モデルを模索して早いもので36年になります. 細胞遺伝学, 系統学, 形態学, 生態学, その他様々な分野を横断し, 試行錯誤の連続で研究を続けてきましたが, どの分野でも私はトップ(或いはトップクラスレベル)にはなれず, 成績評価に例えると「優」がない, 全てギリギリ「可」の様な状態です. しかしながら, 学術分野を横断してリス科齧歯類を眺めることで, 様々なことが分かってきました.
ISSN:0385-437X
1881-526X
DOI:10.11238/mammalianscience.61.315