全自動尿化学分析装置を用いた尿試験紙法による尿中アルブミン測定の有用性
わが国の透析患者は30万人を超え,多額の医療費が透析に使用されている。この医療費を軽減していくためには,腎障害を早期に発見することが重要となる。今回我々は,シーメンス社から発売されたクリニテックノーバスを使用し,試験紙法と定量法による尿中アルブミン値と尿中クレアチニン値の相関について調べた。同時に,それぞれの値を用いたアルブミン/クレアチニン比の相関も調べた。さらに,eGFRやCKD重症度分類による腎機能評価を用いて試験紙法の有用性に関して検討を行った。試験紙法と定量法は,アルブミンでは85.9%と良好な相関を示したが,クレアチニンでは65.7%と,やや低めの相関となった。しかし,これらの値を...
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Published in | 医学検査 Vol. 64; no. 1; pp. 117 - 123 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
25.01.2015
日本臨床衛生検査技師会 |
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Summary: | わが国の透析患者は30万人を超え,多額の医療費が透析に使用されている。この医療費を軽減していくためには,腎障害を早期に発見することが重要となる。今回我々は,シーメンス社から発売されたクリニテックノーバスを使用し,試験紙法と定量法による尿中アルブミン値と尿中クレアチニン値の相関について調べた。同時に,それぞれの値を用いたアルブミン/クレアチニン比の相関も調べた。さらに,eGFRやCKD重症度分類による腎機能評価を用いて試験紙法の有用性に関して検討を行った。試験紙法と定量法は,アルブミンでは85.9%と良好な相関を示したが,クレアチニンでは65.7%と,やや低めの相関となった。しかし,これらの値を用いたアルブミン/クレアチニン比は,試験紙法と定量法で85.9%と良好な相関を示した。試験紙法によるアルブミン/クレアチニン比は,試験紙法による蛋白より,より鋭敏に腎機能を反映すると考えられ,試験紙法は迅速スクリーニングとして有用性が高いことが示唆された。 |
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ISSN: | 0915-8669 2188-5346 |
DOI: | 10.14932/jamt.14-8 |