整形外科術後患者の復職に関するアンケート調査

【目的】整形外科術後患者を対象に復職状況ならびに復職時の問題点を調査した。【方法】整形外科術後の就労患者105名を対象に,術後6ヶ月時の郵送アンケートにて,患者属性及び復職状況,復職時期,復職に関する身体的問題点(復職時に有した症状または仕事上困難な動作の有無,非復職原因)を調査した。【結果】アンケート回収率は63%であった。復職率は89%で,復職者の63%が復職時に症状または仕事上困難な動作を有していた。症状では痛み(復職者の内17%),仕事上困難な動作ではしゃがみ込みが最も多かった(復職者の内15%)。非復職者における復帰しない理由として7名中5名が身体的要因と回答した。【結論】復職率は8...

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Published in総合理学療法学 Vol. 4; pp. 29 - 34
Main Authors 北口, 拓也, 上田, 雄太, 田上, 光男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 大阪府理学療法士会生涯学習センター 2024
大阪府理学療法士会生涯学習センター
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ISSN2436-3871
2436-388X
DOI10.50918/cptr.2024-005

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Summary:【目的】整形外科術後患者を対象に復職状況ならびに復職時の問題点を調査した。【方法】整形外科術後の就労患者105名を対象に,術後6ヶ月時の郵送アンケートにて,患者属性及び復職状況,復職時期,復職に関する身体的問題点(復職時に有した症状または仕事上困難な動作の有無,非復職原因)を調査した。【結果】アンケート回収率は63%であった。復職率は89%で,復職者の63%が復職時に症状または仕事上困難な動作を有していた。症状では痛み(復職者の内17%),仕事上困難な動作ではしゃがみ込みが最も多かった(復職者の内15%)。非復職者における復帰しない理由として7名中5名が身体的要因と回答した。【結論】復職率は89%と高かったが,内63%が復職時に身体的な問題を有していた。また,非復職者の内,半数以上が身体的要因で復帰を断念しており,今後,復職を目的とした効率的な運動療法及び指導について検討する必要があると考えられた。
ISSN:2436-3871
2436-388X
DOI:10.50918/cptr.2024-005