新型コロナウイルス感染症流行下におけるオンライン診療に対する摂食嚥下障害患者の意識調査
「緒言」新型コロナウイルス感染症(以下, COVID-19)の流行は世界中に広がり, 2021年1月現在の時点で, 収束の見通しは立っていない. COVID-19は, 発熱, 咳, 倦怠感, 嗅覚障害, 味覚障害などさまざまな症状をきたすが, 無症状の者も多くみられる. また, 高齢や高血圧, 呼吸器疾患などの併存症があると重症化することが知られている. 日本国内では2020年1月に初めて患者が報告され, 患者数の増加に伴い入国制限の措置, 不要不急の外出や大型イベントの自粛, 小中学校の臨時休校などの対策を行ったが感染拡大は抑えられず, 2020年4月7日には政府より緊急事態宣言が発出された...
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Published in | 日本障害者歯科学会雑誌 Vol. 42; no. 2; pp. 210 - 214 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本障害者歯科学会
30.06.2021
日本障害者歯科学会 The Japanese Society for Disability and Oral Health |
Subjects | |
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ISSN | 0913-1663 2188-9708 |
DOI | 10.14958/jjsdh.42.210 |
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Summary: | 「緒言」新型コロナウイルス感染症(以下, COVID-19)の流行は世界中に広がり, 2021年1月現在の時点で, 収束の見通しは立っていない. COVID-19は, 発熱, 咳, 倦怠感, 嗅覚障害, 味覚障害などさまざまな症状をきたすが, 無症状の者も多くみられる. また, 高齢や高血圧, 呼吸器疾患などの併存症があると重症化することが知られている. 日本国内では2020年1月に初めて患者が報告され, 患者数の増加に伴い入国制限の措置, 不要不急の外出や大型イベントの自粛, 小中学校の臨時休校などの対策を行ったが感染拡大は抑えられず, 2020年4月7日には政府より緊急事態宣言が発出された. 緊急事態宣言発出時, 診療延期や治療中断をする患者がみられ, これにより疾患の重症化が懸念される事態となった. このような状況下において, 感染予防対策としてオンライン診療の活用がなされてきた. 摂食嚥下リハビリテーションの分野においても感染リスクを考慮した診療形態として有用と考えられる. 一方で, 従来の診療が対面診療を基本としていることや, オンライン診療に対して抵抗感がある者も多く, 普及にはいたっていない. 本研究の目的は, 摂食嚥下リハビリテーションにおけるオンライン診療への意識調査を行い, 課題点を抽出し, オンライン診療普及のための方策を検討することである. |
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ISSN: | 0913-1663 2188-9708 |
DOI: | 10.14958/jjsdh.42.210 |