マイクロ・ナノプラスチックのヒト健康影響の解明に向けて

近年, sustainable development goals (SDGs) にて警鐘が鳴らされているように, プラスチック製品による生態/生体系への負の影響が世界的に危惧されている. 中でも5mmよりも小さいサイズのプラスチック微粒子であるマイクロプラスチックが問題視されており, 昨今では特に1μmよりも小さなナノプラスチックへの懸念が高まっている. マイクロプラスチックやナノプラスチックは今や飲料水や食塩, 人の糞便, 血液胎盤からも検出されるなど, ヒトが曝露されているのは, 紛れもない事実であるものの, サイズ, 材質形状, 表面性状など物理化学的特性の複雑さがヒトの健康に及ぼす影...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 144; no. 2; pp. 163 - 164
Main Authors 堤, 康央, 辻野, 博文
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.02.2024
日本薬学会
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ISSN0031-6903
1347-5231
DOI10.1248/yakushi.23-00152-F

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Summary:近年, sustainable development goals (SDGs) にて警鐘が鳴らされているように, プラスチック製品による生態/生体系への負の影響が世界的に危惧されている. 中でも5mmよりも小さいサイズのプラスチック微粒子であるマイクロプラスチックが問題視されており, 昨今では特に1μmよりも小さなナノプラスチックへの懸念が高まっている. マイクロプラスチックやナノプラスチックは今や飲料水や食塩, 人の糞便, 血液胎盤からも検出されるなど, ヒトが曝露されているのは, 紛れもない事実であるものの, サイズ, 材質形状, 表面性状など物理化学的特性の複雑さがヒトの健康に及ぼす影響は明らかでない.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.23-00152-F