ストーマ造設・ケアの実態に関する多施設アンケート調査―医師と看護師の各立場から

【目的】ストーマ造設とケアに関する考え方に、医師と看護師の間で相違があるのかを明らかにする。【方法】栃木県ストーマ研究会所属の23施設に勤務する医師23名と第37回栃木県ストーマ研究会に参加した看護師37名(うち皮膚・排泄ケア認定看護師、以下、WOCN:12名)を対象に、メールまたはオンラインでアンケート調査を行った。【結果】ストーマサイトマーキングは22施設(96%)で実施されていたが、WOCNがマーキングに関与している施設は、待機手術で12施設(55%)に対して緊急手術では6施設(27%)であった。一時的ストーマを回腸で造設すると回答した医師は86%であったが、97%の看護師は、結腸のほう...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会誌 Vol. 39; no. 3; pp. 169 - 178
Main Authors 小澤, 平太, 丸山, 和子, 小川, 洋子, 瀬尾, 雄樹, 鯉沼, 広治, 石塚, 満, 板橋, 道朗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会 2023
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:【目的】ストーマ造設とケアに関する考え方に、医師と看護師の間で相違があるのかを明らかにする。【方法】栃木県ストーマ研究会所属の23施設に勤務する医師23名と第37回栃木県ストーマ研究会に参加した看護師37名(うち皮膚・排泄ケア認定看護師、以下、WOCN:12名)を対象に、メールまたはオンラインでアンケート調査を行った。【結果】ストーマサイトマーキングは22施設(96%)で実施されていたが、WOCNがマーキングに関与している施設は、待機手術で12施設(55%)に対して緊急手術では6施設(27%)であった。一時的ストーマを回腸で造設すると回答した医師は86%であったが、97%の看護師は、結腸のほうがケアしやすいと回答した。回腸双孔式ストーマの排泄口の高さ比(口側:肛門側)は、医師は2:1など「口側を少し高くする」が69.6%、1:1が13.0%、10:0が17.4%で、看護師の希望は2:1が46.5%、1:1が21.5%、10:0が32.0%であり、看護師は、肛門側は低いほうがケアしやすいという回答が多かった。【結語】造設する側の医師とケアする側の看護師の間で、ストーマに対する考え方に少なからず相違があると思われた。
ISSN:1882-0115
2434-3056
DOI:10.32158/jsscr.39.3_169