咽喉異常感症と閉塞性睡眠時無呼吸との関係について : PSG と PH モニター同時検査による横断研究

「はじめに」 : 咽喉頭異常感症は咽喉頭部の異常感を訴えるにもかかわらず, 通常の耳鼻咽喉科的診察では症状に見合う所見を認めない疾患である. 胃食道逆流症 (GERD) は, 咽喉頭異常感症患者の23~68%を占める主な原因であり, ほかには慢性炎症, 神経症などが原因と考えられている. 一方, 閉塞性睡眠時無呼吸 (OSA) 患者におけるGERDの高い罹患率が報告されている. しかし, 咽喉頭異常感とOSAの関連についての研究はなされていない. 本研究は, 咽喉頭異常感症において, OSAとGERD罹患の有無に分類することにより, OSAの関与を考察し, さらにOSA治療により咽喉頭異常感が...

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 122; no. 10; pp. 1372 - 1373
Main Authors 福井, 文子, 中山, 明峰, 坂本, なほ子, 有馬, 菜千枝, 佐藤, 慎太郎, 鈴木, 元彦, 村上, 信五
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.10.2019
日本耳鼻咽喉科学会
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Summary:「はじめに」 : 咽喉頭異常感症は咽喉頭部の異常感を訴えるにもかかわらず, 通常の耳鼻咽喉科的診察では症状に見合う所見を認めない疾患である. 胃食道逆流症 (GERD) は, 咽喉頭異常感症患者の23~68%を占める主な原因であり, ほかには慢性炎症, 神経症などが原因と考えられている. 一方, 閉塞性睡眠時無呼吸 (OSA) 患者におけるGERDの高い罹患率が報告されている. しかし, 咽喉頭異常感とOSAの関連についての研究はなされていない. 本研究は, 咽喉頭異常感症において, OSAとGERD罹患の有無に分類することにより, OSAの関与を考察し, さらにOSA治療により咽喉頭異常感が改善するかについても検討した.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.122.1372