外来診療に於ける腰痛症の良導絡漢方西洋薬の併用について

第一線医療への東洋医学の導入を良導絡治療を中心に15年間近く行い, 既に当会でも報告してきたが, 実際の治療にあたっては良導絡のみならず西洋薬・漢方など併用する事により, 更に治療効果を上げる事が出来る. 私の診療所では, 針漢方の東洋医学的アプローチを6割以上の患者さんに行っている. 又その半数近くは腰痛関連の症例であり, これについて述べる. その治療方針は問診理学的所見, 場合によってはX線にて診断し, 外来通院, 保存的治療可能なものについて, 東洋医学的アプローチを試みる. 現実には口こみで針・漢方を希望して来院する患者も多いが, 初めから入院を要するものや椎間板ヘルニヤ等手術の適応...

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Published in日本良導絡自律神経学会雑誌 Vol. 35; no. 8; pp. 209 - 212
Main Author 武内, 節夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本良導絡自律神経学会 1990
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ISSN0913-0977
1884-7595
DOI10.17119/ryodoraku1986.35.209

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Summary:第一線医療への東洋医学の導入を良導絡治療を中心に15年間近く行い, 既に当会でも報告してきたが, 実際の治療にあたっては良導絡のみならず西洋薬・漢方など併用する事により, 更に治療効果を上げる事が出来る. 私の診療所では, 針漢方の東洋医学的アプローチを6割以上の患者さんに行っている. 又その半数近くは腰痛関連の症例であり, これについて述べる. その治療方針は問診理学的所見, 場合によってはX線にて診断し, 外来通院, 保存的治療可能なものについて, 東洋医学的アプローチを試みる. 現実には口こみで針・漢方を希望して来院する患者も多いが, 初めから入院を要するものや椎間板ヘルニヤ等手術の適応となるものについては他医療機関に紹介している. 針治療は良導絡, ノイロメーターによる電気針治療で, 昭和針管を用いての刺針通電及び置針して通電する低周波置針療法である. 治療点は, 東洋医学的診断, ノイロメーターによる良導点の測定や圧痛点によって決定するが, 急性のものでは膀胱経第一則線即ち三焦兪, 腎兪, 大腸兪, 関元兪, 小腸兪, 膀胱兪, 第二則線志室の中で反応良導点を求め巨刺, 1.6寸, 8号3ミリ針で速刺・雀啄・徐抜した後, 委中・崑崙に速刺・速抜を行う.
ISSN:0913-0977
1884-7595
DOI:10.17119/ryodoraku1986.35.209