マルチレングス尿管ステントにおける抜去困難例の検討
【目的】マルチレングス尿管ステント抜去困難例を検討した. 【対象と方法】対象は2008年4月から2010年4月に留置した尿管ステント505本で,抜去困難の有無を調査すると共に,ステント径や留置期間,留置時の腎盂側コイル形成状況との関連を検討した. 【結果】抜去困難ステントは9本(1.78%)で,原因は結び目(2),石灰化(2),結び目と石灰化(1),不明(4)であった.9本中6本は,後日の再牽引で抜去し得たが,石灰化を有する3本はESWLやTULを要した.抜去困難例の平均留置期間は7.9週で,問題無きステント(6.2)と比べ留置期間の長い傾向が確認された(p=0.06).ステント径と抜去困...
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Published in | Japanese Journal of Endourology Vol. 26; no. 1; pp. 126 - 130 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本泌尿器内視鏡学会
01.04.2013
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Subjects | |
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ISSN | 2186-1889 2187-4700 |
DOI | 10.11302/jsejje.26.126 |
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Summary: | 【目的】マルチレングス尿管ステント抜去困難例を検討した. 【対象と方法】対象は2008年4月から2010年4月に留置した尿管ステント505本で,抜去困難の有無を調査すると共に,ステント径や留置期間,留置時の腎盂側コイル形成状況との関連を検討した. 【結果】抜去困難ステントは9本(1.78%)で,原因は結び目(2),石灰化(2),結び目と石灰化(1),不明(4)であった.9本中6本は,後日の再牽引で抜去し得たが,石灰化を有する3本はESWLやTULを要した.抜去困難例の平均留置期間は7.9週で,問題無きステント(6.2)と比べ留置期間の長い傾向が確認された(p=0.06).ステント径と抜去困難との関連は認めなかった(p=0.73).結び目形成の3本は,コイル形成がすべて不良であった(p=0.06). 【結論】留置期間の短縮やコイルの完全形成は抜去困難回避に繋がる可能性がある.抜去困難に陥った際,ステントに石灰化が無ければ,後日の再牽引も考慮すべきと考えられた. |
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ISSN: | 2186-1889 2187-4700 |
DOI: | 10.11302/jsejje.26.126 |