PADに対する下肢血行再建術後の最大歩行距離に関わる要因
〔目的〕末梢動脈疾患(PAD)における下肢血行再建術後の最大歩行距離(MWD)に影響を与えている要因について検討した.〔対象〕経皮的血管拡張術(PTA)3名,下肢バイパス術7名の計10名である.〔方法〕手術前および手術後退院時における足関節上腕血圧比(ABPI),ABPI回復時間,MWDおよび歩行の中断理由を評価した.〔結果〕手術後のABPI,ABPI回復時間は手術前に比べ有意に改善したが,MWDでは有意差は認められなかった.また,手術前の歩行の中断理由は全例が下肢痛であったが,手術後は息切れや胸部症状が中断理由となる症例が60%存在した.〔結語〕PADの下肢血行再建術後のMWDには下肢血行動...
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Published in | 理学療法科学 Vol. 26; no. 5; pp. 587 - 591 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
理学療法科学学会
2011
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Subjects | |
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ISSN | 1341-1667 2434-2807 |
DOI | 10.1589/rika.26.587 |
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Summary: | 〔目的〕末梢動脈疾患(PAD)における下肢血行再建術後の最大歩行距離(MWD)に影響を与えている要因について検討した.〔対象〕経皮的血管拡張術(PTA)3名,下肢バイパス術7名の計10名である.〔方法〕手術前および手術後退院時における足関節上腕血圧比(ABPI),ABPI回復時間,MWDおよび歩行の中断理由を評価した.〔結果〕手術後のABPI,ABPI回復時間は手術前に比べ有意に改善したが,MWDでは有意差は認められなかった.また,手術前の歩行の中断理由は全例が下肢痛であったが,手術後は息切れや胸部症状が中断理由となる症例が60%存在した.〔結語〕PADの下肢血行再建術後のMWDには下肢血行動態や心肺・下肢骨格筋機能などが影響している可能性があると考えられた. |
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ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
DOI: | 10.1589/rika.26.587 |