医療機器と薬学
「1. はじめに」 化学的な刺激を最適化したものである医薬品をChemical Medicineとし, 物理的な刺激を最適化したものをPhysical Medicine(医療機器あるいは医療手段)と定義する. 著者らは, 創薬研究と同様なアプローチで, 細胞ならびに動物を用いて物理的刺激条件の最適化を行い, 新しい生体応答刺激条件(筋肉収縮させないレベルの特定微弱パルス電流とマイルドな温熱を併用する)を見いだした. そして, その刺激を糖代謝異常に対する新たな予防および治療法として, クロスオーバー臨床試験を実施し, その有効性について明らかにしてきた. 本総説では, これまで, 創薬研究を中...
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Published in | 薬剤学 Vol. 76; no. 2; pp. 92 - 98 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本薬剤学会
2016
日本薬剤学会 |
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Summary: | 「1. はじめに」 化学的な刺激を最適化したものである医薬品をChemical Medicineとし, 物理的な刺激を最適化したものをPhysical Medicine(医療機器あるいは医療手段)と定義する. 著者らは, 創薬研究と同様なアプローチで, 細胞ならびに動物を用いて物理的刺激条件の最適化を行い, 新しい生体応答刺激条件(筋肉収縮させないレベルの特定微弱パルス電流とマイルドな温熱を併用する)を見いだした. そして, その刺激を糖代謝異常に対する新たな予防および治療法として, クロスオーバー臨床試験を実施し, その有効性について明らかにしてきた. 本総説では, これまで, 創薬研究を中心に展開していた著者らが微弱パルス電流を適用するという医療機器の研究開発の領域になぜ着手したか, その背景や経緯を中心に紹介する. 「2. 研究背景」 著者らは, 約15年前に分子シャペロンの応用研究という観点から, がんの温熱療法に関する基礎研究を実施していた. |
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ISSN: | 0372-7629 2188-3149 |
DOI: | 10.14843/jpstj.76.92 |