非泌尿器系悪性腫瘍に対する化学療法施行前の尿管ステント留置に関する検討

非泌尿器系悪性腫瘍に対して化学療法施行前に尿管ステントを留置した症例に関して臨床的に検討した.2008年10月から2015年1月までに,非泌尿器系悪性腫瘍により水腎症を来し,化学療法施行前に担当科より尿管ステント留置の依頼があった37例を対象とした.37例の平均年齢は59歳,胃癌14例,大腸癌10例,子宮癌5例,悪性リンパ腫4例,乳癌2例,膵癌1例,卵巣癌1例であった.尿管ステント留置前後の推算糸球体濾過量は,尿管ステント留置前後にて有意差を認めた(P<0.05).尿管ステント交換回数は中央4回,尿管ステント留置期間は中央値13ヶ月,50%生存期間は15ヶ月であった.非泌尿器系悪性腫瘍に対する...

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Published inJapanese Journal of Endourology Vol. 29; no. 1; pp. 137 - 140
Main Authors 宇野, 雅博, 服部, 愼一, 加藤, 成一, 増栄, 孝子, 増栄, 成泰, 藤本, 佳則
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本泌尿器内視鏡学会 01.04.2016
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Summary:非泌尿器系悪性腫瘍に対して化学療法施行前に尿管ステントを留置した症例に関して臨床的に検討した.2008年10月から2015年1月までに,非泌尿器系悪性腫瘍により水腎症を来し,化学療法施行前に担当科より尿管ステント留置の依頼があった37例を対象とした.37例の平均年齢は59歳,胃癌14例,大腸癌10例,子宮癌5例,悪性リンパ腫4例,乳癌2例,膵癌1例,卵巣癌1例であった.尿管ステント留置前後の推算糸球体濾過量は,尿管ステント留置前後にて有意差を認めた(P<0.05).尿管ステント交換回数は中央4回,尿管ステント留置期間は中央値13ヶ月,50%生存期間は15ヶ月であった.非泌尿器系悪性腫瘍に対する化学療法施行前の尿管ステント留置は,化学療法を施行する上で腎機能を改善させるために有用であると考えられた.
ISSN:2186-1889
2187-4700
DOI:10.11302/jsejje.29.137