鼻副鼻腔内視鏡手術におけるナビゲーションシステムの比較
手術を安全に行うため各種のナビゲーションシステムが開発されてきた. 我々は鼻副鼻腔内視鏡下手術において, Signa SP/i® (以下Signa SP/i) とStealth Station TREON® (以下Stealth Station) の2つのナビゲーションシステムを比較検討したので報告する. 対象は2000年から2004年の間に, 内視鏡下鼻副鼻腔手術の際にSigna SP/iを用いた14例 (以下Signa SP/i群) と, Stealth Stationを用いた19例の計33例 (以下Stealth Station群) とした. 対照は, 2000年1月から8月の間にナビゲ...
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Published in | 日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 108; no. 11; pp. 1101 - 1109 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
2005
日本耳鼻咽喉科学会 |
Subjects | |
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Summary: | 手術を安全に行うため各種のナビゲーションシステムが開発されてきた. 我々は鼻副鼻腔内視鏡下手術において, Signa SP/i® (以下Signa SP/i) とStealth Station TREON® (以下Stealth Station) の2つのナビゲーションシステムを比較検討したので報告する. 対象は2000年から2004年の間に, 内視鏡下鼻副鼻腔手術の際にSigna SP/iを用いた14例 (以下Signa SP/i群) と, Stealth Stationを用いた19例の計33例 (以下Stealth Station群) とした. 対照は, 2000年1月から8月の間にナビゲーション機器を使用せず内視鏡下副鼻腔手術を行った内視鏡下副鼻腔手術症例64例 (以下ESS群) とした. 以上の症例について, ナビゲーションシステムを使用した際の, 準備に必要な時間, 使用器具, ナビゲーションの実際について検討を行った. ナビゲーションの準備に要する時間では, Signa SP/i群, Stealth Station群ともにESS群と比較して有意に長かった (p<0.01). 使用器具では, Signa SP/iでは, 高磁場環境で使用するため, 非磁性の手術器具を自作する必要があった. Stealth Stationでは, 器具の制限がなかった. ナビゲーションの精度は, Signa SP/iのリアルタイム画像では画像が荒く, レジストレーション画像と併用してナビゲーションを行う必要があるものの, 誤差は少なく, 病変切除をその場で確認できる大きな利点があった. Stealth Stationでは, 誤差は満足できるが, 術中ヘッドバンドのズレが生じないよう注意をする必要があった. 今後個々の症例に応じて機器を選択する必要があると考えられた. |
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ISSN: | 0030-6622 1883-0854 |
DOI: | 10.3950/jibiinkoka.108.1101 |