ワクチン開発をめぐるレギュレーションの最新動向について

「1. はじめに」ワクチンは医薬品であり, 当然医薬品レギュレーションの対象とされている. 医薬品の品質, 有効性および安全性を守るため, 様々な規制や制度が設けられている. すなわち, ワクチンの製造販売の承認を受けるためには, 非臨床および臨床試験の実施, 製造販売承認, 国家検定, GMP(Good Manufacturing Practice)査察, 製造販売後調査など, それぞれの段階において様々な規制や制度が設けられ, これらをクリアしなければならない. 本稿ではこれらの段階のうち, ワクチンに関する製造販売承認申請審査と国家検定に関する最近の動きと, 安全性評価に関連する新しい試...

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Published inJournal of Pharmaceutical Science and Technology, Japan Vol. 76; no. 1; pp. 51 - 54
Main Author 浜口功
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本薬剤学会 01.01.2016
The Academy of Pharmaceutical Science and Technology, Japan
公益社団法人 日本薬剤学会
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Summary:「1. はじめに」ワクチンは医薬品であり, 当然医薬品レギュレーションの対象とされている. 医薬品の品質, 有効性および安全性を守るため, 様々な規制や制度が設けられている. すなわち, ワクチンの製造販売の承認を受けるためには, 非臨床および臨床試験の実施, 製造販売承認, 国家検定, GMP(Good Manufacturing Practice)査察, 製造販売後調査など, それぞれの段階において様々な規制や制度が設けられ, これらをクリアしなければならない. 本稿ではこれらの段階のうち, ワクチンに関する製造販売承認申請審査と国家検定に関する最近の動きと, 安全性評価に関連する新しい試験法開発に焦点をあてて概説したい. 「2. 製造販売承認審査体制の強化」製造販売承認審査は認可に至るプロセスを構成する主要な要素の一つである. 承認申請時には品質試験に関する資料(以下, 品質資料), 非臨床資料, 臨床資料の提出が求められる.
ISSN:0372-7629
2188-3149
DOI:10.14843/jpstj.76.51